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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
643部分:第九十二話 神の力その五

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第九十二話 神の力その五

「戦いに勝つことはだ」
「それはできると」
「そうだ。アーレスが復活したならば」
 その声が強いものになった。
「トラキアを攻めるぞ」
「このトラキアを」
「私も行く」
 彼自身もだというのだ。
「そしてだ」
「そして?」
「御前達には全員出てもらう」
 黄金聖闘士全員で、というのだ。
「わかったな」
「わかりました」
 シャカはそれもいいと頷くのだった。
「それではその様に」
「わかった。それではだ」
「その時こそ」
「全てが決する」
 シオンはまた断言した。
「わかったな」
「では今は」
「様子を見る」
 そうするというのである。
「動くことはない」
「では他の者達にも」
「同じだ。あの者達が帰ったならばだ」
 シオンの言葉は続く。
「私から直々に命じる」
「動くなとですね」
「それぞれの持ち場を離れることは許さん」
 何があろうともというのである。
「無論シャカ、御前もだ」
「わかりました。ではその様に」
 こうして彼等の次の動きは決まった。自然にだ。彼等は今は動かないことになった。
 そしてトラキアでは。エリスが四柱神を前にして己の玉座にいた。そのうえで話をしていた。
「どうじゃ、久し振りのこの宮殿は」
「はい、実にいいものです」
「落ち着きます、やはり」
 彼等はエリスの前に立っていた。そのうえで述べるのだった。
「懐かしきこの宮殿は」
「アーレス様の御力を感じます故」
「そうじゃろう。アーレス様はじゃ」
 そのアーレスの話もするのだった。
「間も無く戻られる」
「はい、それでは」
「その様に」
「我等が再び」
「まずそなた達がいる」
 四柱神を見ての言葉である。
「そしてじゃ」
「はい、エリス様もおられます」
「我等とエリス様がおられればです」
「アーレス様を復活させられます」
「その通り。それではじゃ」
 エリスの顔に笑みが宿った。この上なく凄みのある笑みを浮かべての言葉である。
「そなた達が暫し休んでからじゃ」
「それからですか」
「いよいよ」
「儀式を執り行う」
 エリスは言った。

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