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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
OVA
〜暗躍と進撃の円舞〜
男は辛いよ
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「というか、注目しない方がおかしいんスよ。奴がアメリカにも技術協力した結果、《裏》は今や大荒れッスよ?彼がEU以外の列強先進国に肩入れするなんて初めてッスからね。ロシア辺りが眼ェひん剥いて突っかかってくるはずッス」
「しかしそれにしたって、キューバの新型の対艦機雷のせいでおじゃんになったんじゃなかったのかい?確か、イージス艦に積む新型の火器管制AIだったっけ」
メインストリート同士が合流し、自然と歩く人の密度も増えてきた。
歩行速度を抑えつつ、しかし周囲への索敵は怠らないウンディーネに対し、金髪のスプリガンはもう人探しには興味を失ったように明後日の方向を向きながら言う。
「実はそれ、テオドラの姐さんによると、合衆国中枢ではあ〜んまり問題にはなってないらしいんスよねー」
「どういうことだい?」
「あちらさんも大国だからか、一枚岩じゃないってことッスよ。世界の警察として、世界の軍事バランスを単体で揺るがしている輩を殺すか、はたまた世界平和を軍事っつーワイルドカードで押さえつけてる手前、まったく次元が違う未知の技術体系を次々生み出す現代のエジソンに媚びへつらうか。そのどちらかを、っつーことスかね。ちなみにさっきのおじゃんの話は、反対派が反感を煽るために流した
情報
(
もの
)
ッスね」
「なら……」
「あの火器管制AI。アメさんはハナから説明書通りに使う気はないらしいッス」
黒髪のウンディーネは少し考えて、答えに至ったようだ。
顎に手を当てたまま、ポツリと呟く。
「……神の杖か」
「大当たりッス。条約の手前、公然の秘密になっているアメリカ産の宇宙軍事兵器《神の杖》の演算補正として流用する気らしいスよ。シミュレーション上では、既存のソレと組み替えたら、落下位置のミリ単位補正までやれるっつーんだから恐ろしいモンッスよね」
「……それだけじゃないだろう、ウィル」
腕を後頭部で組みボーッと空を見上げ歩くツンツン頭のスプリガンに、黒髪のウンディーネは言葉を連ねる。
「今のところ、小日向相馬だけがその存在を提言している理論上の仮想物体、《フラクトライト》――――人の魂も、アメリカは探ろうとしてるんじゃないのかい?」
「さて、ね。ま、掘れば掘るほど無人兵器だとか高性能追尾ミサイルだとか、可能性は出てきそうな代物ッスからねー」
干物を齧り終えた金髪のスプリガンは、今度はシェイクのストローを口にくわえながら。
「とはいえそっちはテオドラの姐さんとシゲさんの領分。俺はあんまり関われないッスね」
「なるほどね」
「リョロウのほうはどうなんスか?
日本
(
こっち
)
の中枢も、結構ざわついてるって噂ッスけど」
「来年の自衛隊の
富士総合火力演習
(
そうかえん
)
、春に繰り上げになるら
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