第六幕その六
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「私が負けることはないわ」
「その意気だね、けれど最近はノーム族もね」
「ええ、悪い人達が減ったわね」
「王様が代わってね」
「いいことよ、王様が代わるとそれだけで随分変わるわね」
「全くだね」
「ノーム族もそうだし」
それでというのです。
「私達もでしょうね」
「そうなるだろうね」
「ええ、私達もしっかりしないとね」
「皆の為に」
こうしたこともお話しました、ご主人と一緒に。
ビリーナはそのことをお話してです、今度はトロット達に言いました。
「じゃあ今から出ましょう」
「ええ、このメンバーでね」
「そうしましょう」
「僕も行きたいな」
ここで何とです、カミーユが出て来て言ってきました。
「ひいお祖母ちゃんの冒険に」
「あんたは駄目よ」
ビリーナはそのカミーユにすぐに言いました。
「まだ子供だから」
「えっ、駄目なの?」
「当たり前でしょ。お父さんとお母さんの手伝いをしていなさい」
「そんなことしても面白くないよ」
カミーユは嫌なお顔になってビリーナに返しました。
「全然ね」
「面白くなくてもよ」
「僕がまだ子供だから」
「駄目よ、どうしても行きたいのならね」
その時はというのです。
「この国の中を隅から隅まで毎日歩いていなさい」
「それが冒険になるの?」
「そうよ、この国はこれでも結構広いのよ」
「あっ、確かにね」
トロットはビリーナの今の言葉に頷きました。
「小さな村位はあるわね」
「そうでしょ、鶏にしてはもっと広く感じるわ」
「だからなのね」
「広いからよ」
だからこそとです、ビリーナはまたトロットに言いました。
「隅から隅まで、毎日見回っていなさい」
「そんなの面白いの?」
「面白いわよ、私は嘘は言わないわよ」
カミーユにもです、ビリーナはこのことをはっきりと云うのでした。
「絶対にね、あと私はひいひいお祖母ちゃんでしょ」
「あっ、ひいお祖母ちゃんじゃないわえ」
「そこもしっかりしなさい」
「わかったよ、ひいひいお祖母ちゃん」
「冒険に行くのはちゃんとしたトサカが生えて」
成長してというのです、雄鶏には立派なトサカがあるからそれでビリーナもカミーユにこう言ったのです。
「私をひいひいお祖母ちゃんだってはっきりわかってからよ」
「それからなんだね」
「そう、その時にね」
まさにというにです。
「冒険に行きなさい」
「僕が大人になってからなんだ」
「そうよ」
カミーユにひいひいお祖母さんとして言います。
「わかったわね」
「ひいひいお祖母ちゃんには逆らえないよ」
やんちゃなカミーユもビリーナにだけはというのです。
「どうしてかな」
「それは君がビリーナのことが好きでね」
キャプテンがビリーナの
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