トマトと女殺し・4
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細かくしてぎっしりと散らしてトースターにIN。ピザ用チーズは軽く刻んでやると隙間なく敷き詰めやすくなるからな、グラタンなんかやるときにもオススメだぞ。トーストしてる間にホットドッグ用のソーセージを焼く。今回はサルサソースのっけてサルサドッグにするから、チョリソーなどのスパイシーな物よりも、シンプルな味付けをオススメするぜ。俺はフランクフルトをチョイス。皮がパリッとするまでじっくりと焼いていく。
「そう言えば、霧島さんの彼氏の話って、提督さんと金剛さんの話で立ち消えになっちゃったのよね。……ねぇねぇ、実際どこまで進んでんの?」
ニヤニヤとしながら瑞鶴が聞いている。霧島は頬を赤らめながら、
「ど、どこまで……ですか?え、えぇと、その〜……彼は、会った時から『一目惚れです、結婚しましょう!』って口癖のように言い続けてて……」
と、若干うつむき加減になって赤面している。おぅおぅ、若いってのぁいいねぇ、勢いがあって。
「キャ〜!すっごい情熱的じゃん!ねぇねぇ、返事したの?まだ?」
瑞鶴は遠慮せずにずけずけと聞いていく。その不躾な感じが羨ましくも思える。まるで芸能リポーターのようだ。
「こら、はしたないわよ瑞鶴。…でも、お返事は早い方が良いかも知れませんね。」
やはり乙女、瑞鶴を嗜めつつも赤城も気にはなるんだなw
「で、でもやっぱりカッコカリとは言え提督とケッコンしている身ですし……」
「何だ、俺の事気遣ってたのか?気にすんな、それこそ『カッコカリ』なんだから、旦那の練習台くらいで調度いいんだよ俺は。」
ケッコンカッコカリの指輪はそもそも、艦娘の錬度の限界を引き上げる為の装身具だ。提督との強い絆は必要だが、それは必ずしも『愛』である必要はない。上司と部下としての『信頼』、戦いの中で芽生える『友情』、『敬愛』。心の繋がりは1つではない。第一、女の提督もいるんだから愛だけではケッコンカッコカリが出来ない事になってしまう。
「別に俺と霧島の繋がりは愛だけじゃねぇ……だろ?だから俺に操立てする必要無ぇんだよ。戦争が終わればその後の生活があるんだからな。」
「ハイ、ありがとう……ございます。」
霧島の目に光る物が見えたのは、気のせいではないだろう。とその時、オーブントースターからチン♪と音が。
コッペパンにフランクフルトを挟んでサルサソースのっけて、サルサドッグも完成だ。
「お待ちどう。『ピザトースト』と『サルサドッグ』だ。」
「ん〜♪チーズトロトロ〜!美味ー!」
「サルサソースのピリ辛とソーセージの肉汁がいい感じです♪」
おぅ、美味そうに食うなぁお前ら。幸せそうで何よりだよ。
「さて、と。赤城、不知火任せても良いか?俺はまだ店もあるし。」
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