トマトと女殺し・2
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
早々にホワイト・ルシアンを飲み干した不知火。まだまだ余裕だろう。次のドリンクはどうしたものか……。
「司令、次はオレンジジュースを頂きたいのですが。」
茹で玉子のサルササラダをつつきながら、不知火がドリンクの催促。オレンジジュースか。…なら、アレで行くか。脳内でメニューを決定した俺は、早速準備に移る。
氷の入ったタンブラーに、まずはウォッカを45ml。そこにオレンジジュースを75ml足してやる。これだけで『スクリュー・ドライバー』になるのだが、カクテルだと気付かれにくくするために一工夫。ここにイタリアのリキュール・ガリアーノをティースプーン2杯。ガリアーノはオレンジとすみれの香りがとても強い、変わったリキュールだ。仕上げにステアしてスライスしたオレンジとチェリーを浮かべたら完成。
これが『ハーベイ・ウォールバンガー』ってカクテルなんだ。後は不知火が気付くかどうか。刺してやったストローで啜っている不知火。
「あら?何だか花の香りが……。」
「気付いたか?普通のオレンジジュースじゃつまらんと思ってな。すみれのエキスを混ぜてみた。」
「フフ、司令も中々洒落た事をしますね。」
どうやら気に入ってくれたらしい。じゃあ俺は次の料理を作るとしますかね。スープ、サラダと来たから次は海鮮と行こうか。
まずは海老。大体10匹くらいかな?殻を外して背開きにして背ワタを取り、片栗粉を軽くまぶして水洗い。こうすると片栗粉が汚れを吸着してくれて身が綺麗になるんだよ。片栗粉を念入りに落としたら塩・胡椒で下味を付けてから片栗粉を揉み込んでおく。
フライパンを2つ出し、片方では卵を溶いて軽く塩をしてふわふわの炒り卵を作っておく。もう片方のフライパンで生姜とにんにくのみじん切りを小さじ1ずつ、豆板醤を小さじ1/2炒めて香りを出したら海老を加える。海老に焼き色が付いたらここでカットトマト缶を1/2加えて、そこにオイスターソース小さじ1/2、顆粒の鶏ガラスープ小さじ1、塩・胡椒を適量加えて味付け。仕上げに炒り卵を入れて軽く混ぜたら完成。
「お待ちどう、『たまトマエビチリ』だ。辛味は控えめにしてあるよ。」
「ありがとうございます。……卵とトマトって合うんですね、はじめて知りました。」
「いやいや、オムライスなんか卵とトマトの組み合わせの最たる例じゃねぇか?」
不知火がエビチリを食べながらそんな感想を述べている。俺が反論すると不知火は少し考えている。
「……言われてみればそうですね。」
意外と天然なのか?不知火。
お次はちょっとボリュームあるメニューといこう。使うのは骨付きのラム。いわゆるラムチョップって奴だね……ドンと2本行こうか。塩・胡椒で下味付けたらオリーブオイルで
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ