暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
完璧に落ち度ですわコレ。
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ニヤニヤしながら陽炎が尋ねて来た。何だこの可愛い生き物。……何だこの可愛い生き物。感想がそれしか出てこない。

「しかし意外でしょ?あの普段クールっていうか冷酷にも見える不知火があんな感じになるなんてw」

 陽炎は尚も上機嫌に語っている。背後に立つ人の気配にも気付かずに。

「陽炎さん陽炎さん、後ろ後ろ。」

「へっ?」

 そこには、顔を真っ赤にしながらプルプルと震える不知火の姿があった。

「え、えーと……いつから?」

「陽炎が姉妹で飲み会をする、という辺りからです…」

「え、え〜……?居るなら声かけてくれればいいのに…」

「あまりにも楽しそうに語っているのでお邪魔かと思いまして。」

 プルプルはなりを潜め、代わりに戦艦クラスの眼光が戻ってきている。アカン、これはアカン奴や。

「さて……私が言いたいのは一言だけです。」

 不知火は12.7cm砲に弾を装填して、構えた。

「い、いや、待って不知火、流石に実弾は……!」

「問答無用!沈めええええぇぇぇぇぇっ?」

 そう叫びながら不知火は逃げる陽炎を追い掛けて行ってしまった。……あ、勘定貰ってねぇや。まぁ良いか、後で徴収しよう。そう考えながら鎮守府内で聞こえる砲撃音を聞きつつ、ブリトーを肴にテキーラを煽った。

 翌日、陽炎は大破して入渠ドックに担ぎ込まれ、鎮守府の壁が穴だらけになって何故か俺が明石に怒られた。穴だらけにした張本人の不知火が1週間引きこもりになったのは、また別の話。
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