暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
完璧に落ち度ですわコレ。
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な空間って意外な一面が出てきて面白いのよ。この間なんて不知火がね……あ、これ秘密だったわ。」

 おいおい、ここまで引っ張っておいてお預けはないだろう。

「何だよ、気になるじゃねぇか。」

「絶対誰にも言わない?」

「おぅ(多分な)。」

「ホントにホント?」

 どんだけ凄い秘密なんだよ。余計に気になってきて是が非でも知りたくなってきたわ。

「じゃあ見せてあげる。不知火ってさ、普段は飲んでても素面と変わらないんだけどね、許容量を超えちゃうと一気にスイッチ入っちゃうのよね。」

 そう言いながら陽炎はケータイのムービーを起動した。

『お姉ちゃん……♪お姉ちゃんだぁ…///』

 えぇと、解りやすく説明しますと(恐らく)酔っ払って頬を紅潮させた不知火が、陽炎に抱き付いて腹部に顔を押し付けてスリスリしています。

『ちょ、ちょっと不知火!?アンタ飲みすぎよ!』

『おっとっと、これはキマシタワーかな?スケッチしなきゃ(使命感)』

 秋雲はそれを止める事もなく、スケブを取り出してスケッチ始めてるし、カメラを回してるのは黒潮か?雪風はあまりの事態にアワワワしてるし。

『お姉ちゃん、お姉ちゃん、お姉ちゃん、お姉ちゃん……///』

 不知火、ほっぺスリスリから鼻を埋めてグリグリに移行。気恥ずかしさからか、みるみる陽炎も赤くなっていく。

『ちょ、ちょっと不知火!ホントに酔っ払いすぎだって!そろそろマジでやm……』

『酔っぴゃらってなんかいませんよぉ…?しらぬいににゃにか落ち度でもぉ……?///』

 いや、ない。無いんだけど、落ち度しかねぇわコレ(錯乱)。

『……落ち度が、ありましたかぁ………?』グスッ

 不知火、お目目ウルウルさせてしゃくりあげ、今にも泣き出しそうです。

『な、無いわよ別に……///』

 陽炎、陥落。観念したかのように不知火の頭をナデナデしてやっている。

『んん〜……♪』

 対して不知火は撫でられるのが余程嬉しいのかホワホワしている。

『お姉ちゃんは暖かいなぁ…。』

『そりゃ、お酒飲んでるから体温上がってるだろうし、不知火も十分あったかいわよ?』                            

 陽炎がそう言うと不知火はブンブンと首を横に振る。

『そ、そうじゃなくてぇ……』

 そう言うと不知火はポツポツと語り始めた。

『“不知火”は宵の海に浮かぶ幻の篝火、実体の無い炎の事。』

『もしも不知火があったかく感じるなら、それはお姉ちゃんや妹達から暖かさを分けてもらってるから、だよ?』




 そう不知火が言った所でムービーは終わっていた。

「どう?感想は。」

 
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