暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
長女で苦労人ポジってあんまりいないよね。
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。ふくろたけは半分にする。

「マスター、ふくろたけって珍しいキノコよね。」

「そうだな、俺も水煮以外ではほとんどお目にかかった試しがねぇや。」

 ふくろたけがなければ他のキノコでも代用がきくぞ。青唐辛子はヘタを落として小口切りにして、材料の下拵えはOKだ。後は水に鶏ガラスープの素を合わせておくと、後々楽になる。

 次は材料を炒めていく。鍋に油を入れて熱したら、にんにくと青唐辛子を入れて炒める。香りが出てきたらがらスープと合わせておいた水を入れ、強火にかけて熱する。ふつふつと沸いてきたらこぶみかんの葉とレモングラスを入れる。

「レモングラスとかって売ってるの?その辺に。」

「昔は取り扱い店少なかったがな。最近のエスニックブームでGAB〇Nがレモングラスを発売してからグンと取り扱い店は増えたぞ。探してみるといい。」

「ふぅん……。」

 レモングラスを入れて、その名の通りレモンのような香りがしてきたらいんげん・筍・エビ・ふくろたけを入れる。

エビに火が通って色が変わったら、ココナッツミルク・オイスターソース・ナンプラー、そしてとっておいたトマトを加えてひと煮する。後は器に盛って香菜を散らし、櫛形に切ったライムを添えれば出来上がりだ。

「お待たせ『トムヤムクン』だ。ライムはお好みでな。」

「いっただっきま〜す♪……う〜ん、この酸っぱ辛いスープと、香菜の爽やかな苦味が良い感じよねぇ〜。」

 半分位食べてから米の麺のフォーとか、春雨なんか足しても美味いよな。

「マスター、『カカオ・フィズ』無くなっちゃった。『チチ』お代わりね。」

「……ハイハイw」

 ま、たまには好きなだけ飲ませてやるか。長女は案外大変だしな。
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