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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
636部分:第九十一話 聖域への攻撃その六
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第九十一話 聖域への攻撃その六

「しかし神を怒らせた罰は重いぞ」
「神罰だというのですか」
「今それを見せてやる」
 こう言ってであった。
「いいな、それで」
「生憎ですが」
 目を閉じていることは変わらない。平然と述べるシャカだった。
 そうしてである。今度の彼の言葉はだ。
「私の神はアテナのみ」
「まだそういうのか」
「その通り。他の神の怒りなぞ意に介しはしません」
 まさにそうだというのである。
「だからこそ今ここでも」
「受けて立つのか、私の怒りを」
「来るのです」
 こう言いながらであった。小宇宙をさらに高めさせ黄金の輝きを見せながら。
「このバルゴのシャカの技見せて差し上げましょう」
「ならばだ」
 ケーレスもそれを聞いて述べてきた。
「私の技も見せよう」
「それでは」
 彼等の闘いがはじまろうとしていた。そうして教皇の間では。
 シオンは玉座にいた。そこで頭の中で話をしていた。相手はあの男だ。
「来たぞ」
「わかっている」
 こう静かに彼に言葉を返すのだった。
「既にだな」
「四柱じゃな」
「そしてそれだけではない」
「エリスもじゃな」
「来ている」
 シオンも男もそれを既に察しているのだった。
「それではだ」
「わしが行こうか」
「いや、御前はだ」
 シオンは彼が名乗り出たのは制止した。その上で言うのである。
「御前のやるべきことがある」
「じゃからか」
「そこから動く訳にはいかない筈だ」
「精神だけでも送れるが」
「相手は神だ」
 シオンもまたこのことはよく認識しているのだった。
「それで精神を飛ばしただけではだ」
「勝てはせぬか」
「御前もそれはわかっている筈だが」
「確かにのう、それは」
 当然彼もそれはわかっていた。しかしだったのである。
 そうしてだ。さらに話す彼等だった。
「ここは私に任せるのだ」
「争いの女神はか」
「そうだ、任せるのだ」
 こう言うのである。
「いいな、それは」
「わかった、では御主に任せる」
 男もそれでいいとしたのだった。
「頼んだぞ」
「あの方もそうだった」
 シオンはまた過去を遡って考えた。
「教皇として己の本分を尽くされた」
「御主もじゃな」
「あの方には及ばずとも」
 これは謙遜だった。
「それでもだ」
「いや、御主もじゃ」
「どうだというのだ?」
「よくやっておる」
 こうシオンに告げていた。
「とてもよくな」
「生憎だが私は」
「何、謙遜することはない」
 こう言って親しげなものも見せるのだった。
「それはじゃ」
「果たしてそうなのか」
「御主はどう思っておるかわからんがそれでもじゃ」
「私はやっているというのか」
「あの方と同じ程な」

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