転入生5
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っても大事な話してたの。邪魔しないでくれる?」
胡桃も立ち上がった。
「あたし達は、学力テストに向けての猛特訓をしているの。偉そうに言うじゃない、転入生のくせに」
「・・・っ!」
「あたしの学校は積極的に注意したり、厳しく過ごす事が普通になっているのよ。でもあんたら全員、ものすごくゆったりしている。これはマナーを破ったことになるの」
「・・・」
綾瀬は声が出なくなった。
「まったりゆったりしていてマナー違反する人たちは、本気で転校してほしいの。ね?比呂くん」
僕は立ち上がった。
うん。
「綾瀬さーん、転校してほしいと、比呂が言いましたよ」
「比呂くん・・・ひどい・・・」
僕はもうこうするしかなかった。
嘘。
「へ?」
「比呂くん・・・大好きです・・・」
転入生は僕に抱き着いた。顔が赤くなった僕を、胡桃は白い顔をして固まっている。
放課後になった。
もちろん転入生と帰ることになっている。
すると、綾瀬が話し始めた。
「比呂くん、さっきはありがとう。大事な秘密があるんだけど、比呂くんなら誰にも言わないよね」
そして耳元で言った。
「千ちゃんのことで、・・・・・・・・・・・・・・・・・、ね、言わないでね、誰にも」
も、もちろん・・・。
僕は本当?本当?と繰り返し言ったが綾瀬は笑顔でうん、うんとうなずいていた。
僕はそれを広めたいと思ったが、その後も言わないようにした。
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