第63話 遊戯
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ャッジメントとしての任務を再開した白井は頭を抱えながら、何故か付いてきた絹旗に事の経緯を説明した。
「知ってますの?」
「超詳しい方じゃないですが......なんでも第一位を倒したのが赤い髪の人だったらしいですからね。最強になりたい俄か超バカが喧嘩しているみたいですよ」
ケッと不快そうに言葉を吐き出しながら絹旗は言う。
「ガンガン、ガンガンガンガン」
フウエイが通路に落ちていたパイプを手に持って壁を擦りながら手に伝わる振動を楽しんでいた。
「その赤い髪の人って......」
「十中八九。超サソリだと思いますよ。私達も超見てましたし」
「パパ?」
サソリという言葉にフウエイはキラキラとした瞳で見上げた。
「フウエイねぇ〜。パパ大好きだよ〜。一緒にゴロゴロしたり、抱っこしてくれるし」
ニコニコと誇らしげにサソリに付いて話すサソリに立派なイクメン振りを重ねる。
「一緒にお風呂に入りますの?」
「入るよー」
白井が鼻血を出しながら、ガシッと鬼気迫るようにフウエイを掴む。
「今度ゆっくり話しましょうか」
「はあ、この超ド変態野郎が......です」
鼻血を拭いながら通路を曲がると赤い髪をしたやや太めの男性がいかにも不良集団に絡まれていた。
「テメェがあの赤髪何だろうー。ぶっ殺してやる!」
「待ってくれよ。これは夏休みのイメチェンで昨日やっただけなんだよ」
「赤い髪している奴は全員ぶっ殺すって決まってんだよ。おいビデオ回せ」
「あいよー。これで証拠になるからな」
バンダナを巻いた髭面の男がビデオカメラを起動させると準備万端とばかりに指で丸を作った。
「よっしゃ、覚悟しな!」
「ひぃぃーー!」
赤い髪をした太めの男性が目を瞑って衝撃に備える。
白井は腕章を確認しながらゆっくりと前に出て息を吸うと久しぶりの口上を述べた。
「ジャッジメントですの!」
「げっ!?ジャッジメント!」
スキンヘッドの厳つい男が赤い髪をした男性の胸ぐらを掴みながら固まった。
「お、おい!?どうする?」
「そ、そうだな.....いや、よく見るとコイツらも赤い髪(っぽい)色をしているし、写真を撮るだけでも......それに」
絹旗の背後からゴーグルを掛けた男が金属バットを振りかぶって殴り掛かってきた。
「赤い髪!貰ったぁぁー」
しかし、絹旗は食べていたロングポテトスナックを容器ごと投げて、ステップを踏みながら空気を纏った拳で殴りつけた。
「かは......」
絹旗は、スナック菓子をキャッチすると続きを食べ始めた。
「すごーい!」
フウエイがパチパチと拍手をすると、気を良くした絹旗がロングポテトの一つ渡した。
美味しそうに頬張るフウエイ。
鳩尾を抑えながら、意識を無くして倒れた仲間にスキンヘッドの男
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