暁 〜小説投稿サイト〜
とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第63話 遊戯
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学園都市の地下には広大な地下空間があり、闇の深さを象徴するような入り組んだ作りになっている。

「ねぇ......むぎのん。ちょっと休もうよ。私疲れたわ」
フレンダが前を突き進んでいる麦野の腕に甘えるように抱き着いた。
「くっ付くんじゃないわよ!」
抱き着いているフレンダをウザそうに振り回して解こうとする。
「結局、これがサソリだったら態度が変わるのよね」
「旦那?」
少しだけ想像してヨダレを垂らした。
「むぎの、よだれよだれ」
滝壺がハンカチを取り出して、麦野の口元を拭いた。

「ま、まあ......最終的なエンディングで旦那を落とせれば良いのよね。今回の依頼だって旦那からな訳だし」

麦野
確か、暗部に所属しているって言っていたな
『ゼツ』って奴をどんな手段でも良いから調べてくれ
礼はする

「ふふ、礼ね。何かしらデートでも良いし、抱きつかせてくれるだけでも」
「うわ!?ちょっ!」
今にも妄想で飛んでいきそうな麦野をフレンダが背伸びをしながら体重を乗せて地上に下ろそうとしている。

「?」
滝壺が身震いをしながら通路の先にある光の遮断された暗闇から紫色の楕円の燐光が観える。
「すみませんが、ここで打ち止め。アイテムの皆さん」
オレンジ色の厚い鎧を着込んだ栗毛の坊主頭の少年が立っていた。
右眼には紫色の波紋状の眼をしており、右耳には黒いピアスをしていた。

「!?あの眼は......」
前に戦ったゼツが使っていた禍々しい力を秘めた瞳。
「へぇ〜。じゃあ、その先にはさぞ
大事なもんがあるんだろうね」
麦野が緑色の光球をポツポツと出現させて、オレンジの鎧を来た少年に放った。

「あ〜あ、終わったわね。むぎのんの一撃を食らって生きている訳が......えっ!?」
坊主頭の少年は腕を前に出すとメルトダウナーを吸収した。
緑色の光が身体を周回し、次第に坊主頭の少年に収束していく。
「私の能力が?」
坊主頭の少年は鎧の中から黒色の棒を出すと、麦野達に切り掛かった。

「こ、コイツ!?」
フレンダがスカートと中から砲弾を取り出すと坊主頭の少年に打ち込んでいくが、鎧の装甲が厚いらしく爆炎を上げながらも動きを止めることは出来なかった。
「くっ!」
麦野は黒色の棒を紙一重で躱して、露出している頭部を蹴り上げるが、坊主頭の少年は空いている腕で麦野の足を掴むと壁に叩きつけた。
「がっ!?」
「麦野!?」
フレンダがぬいぐるみを投げると爆発させるが、爆発はすぐさま吸収されていく。
坊主頭の少年は黒色の棒を麦野に突き立てようと移動を始めた。
鎧を着用しているとは思えないほどの身の軽さだ。

「エラーの痛みを知れ」
坊主頭の少年がそう言った瞬間にフレンダがスタングレネードを炸裂させた
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