秘密の部屋
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学校にはいられないと殆どの生徒が学校を去った。
その間彼らが何をしているのかと思えば。
談話室に戻れば随分と穏やかな雰囲気をした"僕"がマルフォイに質問をしていた。
「───本当に君じゃあないのかい?」
「さっきから言っているじゃないかキサナドゥ。僕がスリザリンの継承者ならどれだけ良かったか」
「それじゃあ誰が継承者なんだろうね」
「僕はてっきり君かと……ああいや、君は博愛主義だったね。全く、どうして君はスリザリンにいるのか」
別に君を否定している訳では無いが、とマルフォイは"僕"に幾分柔らかく笑った。
「……」
なんだろう、このモヤッとする感じ。
直後、"僕"に加えクラッブとゴイルまで談話室を駆け出して行った。僕とクラッブはそれぞれ髪が茶色と赤色へ、ゴイルは額に傷が浮き出始めていた。
その後を好奇心で追い掛けると3階女子トイレへ駆け込んでいった。
「……やっぱり君達か、ハリー、ロン、ハーマイオニー」
「!?」
「ま、マキナ?!」
事情は分からなくもない。大方スリザリンの継承者がマルフォイだと推測したのだろう。そんな筈が無かったのだが。
「それ、ポリジュース薬だね。成程上手く出来ている……ハーマイオニー君だろう、僕だったのは。上手く化けていた」
「あ、あのね!これには理由が……っ」
「あ、誤解をしないでおくれ。先生に言うつもりはないから」
唯魔法薬の授業での悪戯に加え、ポリジュース薬分の高価な素材が根刮ぎ魔法薬学準備室から消えたと知った時のスネイプ教授の胃が心配だ。
未だに警戒している3人に僕は進み出る。
「正直今起きている事件は好きではないんだ」
「え、……?」
「スリザリンなのに?信じられないよ……」
ロンの言う事は尤もだ。スリザリンは殆どが親に死喰い人を持っているから。
「僕はマグルも好ましいと思ってる。魔法族とは違う、神秘とは真逆の方向に進歩した立派な文化を持つ人類じゃないか。魔法族……純血主義は分かっていないよね。マグルがいなければとっくに魔法族は滅んでる。本当に純粋な魔法族なんて存在しないのに分かろうともしない。僕はマグルだなんだよりも思考停止した人間が大嫌いなんだ……ああ、これ、ナイショだよ」
「……結構辛辣なのね」
「今のマルフォイは好きじゃないんだ。矯正する気は、今は無い」
「ぷっ……ハッキリ言うなぁもう。……疑ってごめんよ」
「その……良かったら協力してくれない?」
「勿論、喜んで」
僕は片手を上げて踵を返した。
2月。
ハリーが何か手掛かりを入手した、と聞いた。
「トム・リドルの日記……?」
「ハグリッドが秘密の部屋を開けたんだ!50年前に!!」
日記はもう誰かに取られてしまったのだけど、とハリーは肩を落として言った。
「そのトム・リドルは元スリザ
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