秘密の部屋
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ても仕方ないのだけど……まあいいか。
「ワン……ツー、スリー」
「エクスペリアームス!《武器よ去れ》」
赤い閃光がぎこちなく振るわれた杖先から放たれる。
「プロテゴ《護れ》」
それは薄く金がかった白の護りに掻き消された。
「……っ、」
「ほら、先生。まさか生徒の盾の呪文が破れないとは言いますまい」
前面に張られた盾から片目を覗かせ、にたりと笑う。
「っ、リクタスセンプラ!《笑い続けろ》」
「プロテゴ《護れ》」
「ろ、ロコモーター・モルティスッ!《足縛り》」
「プロテゴ《護れ》……手を抜かなくて構いませんと申しましたよ?まだ僕はプロテゴ・トタラムを使っていません」
「ッッオブリビエイト!!《忘却せよ》」
「ほう……お見事。プロテゴ・マキシマ《完全防御せよ》」
彼が息切れをした時点で盾の呪文を解いた。
「敬意を評して失神はやめておきましょう。エクスペリアームス《武器よ去れ》」
弾かれた杖を片手で掴み上げ、片膝を付いたロックハート氏に杖を置いて囁く。
「貴方は……教師よりも魔法省の忘却術士が向いているのでは?作家気取りの道化師さん」
無言呪文で"空間に掛かった幻術"を解き、長期戦故か観戦者の増えたその中へ姿を消した。
教授に触れられた頭に手を置いて。
さて、はて。
続いてハリーとマルフォイが決闘を行ったが、ハリーが蛇語を使った事で空気が死んだ。
僕らは大人しく寮に戻ったが、マルフォイは酷く荒れている。
「なんでアイツが蛇語を使えるんだ……ッ!!」
スリザリン生皆の本音だろう。ハリーの血の半分はマグル生まれの魔女のもの。貴族に毒された彼らには度し難かろう。
実際の所彼の闇の帝王は半純血なのだが。
スリザリン生の一部は顔色が悪い。ハリーがもし継承者なら────何かしら報復があるかもしれない、と。
「気にする必要は無いだろうに」
「!キサナドゥ……?」
「唯蛇の言葉が分かるだけだろう。ハリーはまだ学生なのだよ?勝てない訳じゃない」
相手が大人や闇祓いという訳でもあるまいに。
ふわりと欠伸を零した僕は士気を取り戻したマルフォイの事も露知らず、部屋にて僕は眠りにつくのだった。
*****
石になった生徒らを治す薬を作る為、マンドラゴラの栽培が急がれる。
僕は個人実習と称して植え替えやら薬を塗ったりやらをスプラウト先生に協力していた。
「そろそろ収穫出来そうですか?スプラウト先生」
「ええそうね。貴方が手伝ってくれて助かったわMr.キサナドゥ」
「僕だけではありませんよ。他の寮の生徒も手伝いに来ていたのでしょう?その御蔭です」
僕が来るとマンドラゴラは植え替えの時余り泣かなくて助かるのだとスプラウト先生は微笑んだ。
クリスマスも寮に残る事にした。スリザリン生だけでなく、皆皆
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