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フロンティアを駆け抜けて
死霊の誘い
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ちらは、ブレーンに勝利した証を収める『フロンティアパス』でございます。開くと下部分がシンボル収納。そして上画面がこの島の地図を表示できます」
「シンボルをちゃんと飾れるのは嬉しいわね。地図は普通の紙でいいと思うけど」

 あまり機械になじみがないため、アナログですむことならアナログでいいと思う性質である。するとジョーイさんはにっこり微笑んだ。

「では、もう一つのシンボルをどうぞ」
「……うん」

 砂色の三角形を象るピラミッドシンボルをそれぞれの窪みに収める。表示された地図の一カ所に紅い点がついた。首を傾げるジェム。

「この点は、お客様のフロンティアパスが島のどの位置にあるか……ひいてはお客様がどこにいるかがわかります。それにですね、少し触ってもいいですか?」

 ジェムが頷くと、ジョーイさんはスクリーンの紅い点をタッチした。するとその部分が拡大され、主要な建物の位置と名前が表示される。もう一度タッチすると、このポケモンセンターや近くの建物がはっきり表示された。

「このように、操作一つで全体図から拡大図まで、必要に応じた範囲を見ることが出来ます!さらにシンボルがセットされるごとに昨日は追加されていきますので、また獲得したらセットしてみてくださいね」
「これはちょっと便利かも……わかったわ、ありがとうジョーイさん!」
「どういたしまして。それと、もう一つだけ、お伝えしておきたいことがあるのです」

 ジョーイさんの目が少し真剣になる。ジェムは勿論大人しく耳を傾けた。顔を近づけ、小声で話すジョーイさん。

「実は、フロンティアのシンボルを勝ち取ったものからそれを奪うもの……『闇のシンボルハンター』がこの島に潜んでいるそうなんです。既に被害者も出ているとか。それも窃盗ではなく、バトルによって堂々と奪うそうなのです。なんでも夜に勝利に浮かれて歩くトレーナーを狙うそうなんです」
「ずるいわね……シンボルが欲しいならちゃんと施設に挑戦すればいいのに、悪いことを考える人はいるものね」
「仰る通りでございます。そういうわけで夜出歩くのは危険だと思われるので、くれぐれも安全にはお気をつけを」
「教えてくれてありがとう、ジョーイさん」

頭を下げてお礼を言った後、離れる。ポケモンセンターの回復待ちでたくさんの人がいるなか、室内にも拘らず帽子とフードを厚くかぶって携帯ゲームの世界に入り込んでいるダイバに声をかけた。

「お待たせ、終わったわ」
「……ん、それちょっと見せて」

 ダイバはジェムが今貰ったフロンティアパスを指さす。何の疑問も持たずに渡すと、ダイバも同じものを取り出した。

「あれ、あなたも持ってたの?」
「シンボルを一個でも取った人は本当ならポケモンセン
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