出し抜く術
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「おっ?何か策があるのか?」
片足を後ろに引き、いつでも動き出せるようにしてある青年。さすがは少数で攻めてくる実力者、隙が全くない。
「水竜の・・・咆哮!!」
胸一杯に吸い込んだ空気を吐き出すようにブレスを放す。地面に目掛けて。
「はっ!?」
地面に攻撃が直撃したことで周囲に砂煙が上がる。それにより向こうはこちらの姿を見失ったらしく、あたふたしていた。
「悪いけど一旦下がって体制整えるよ」
「じゃあね〜!!」
「何!?」
これは目潰しとしての煙幕を模して起こした煙。これさえあれば向こうはこちらの居場所を探れない。
「おい!!ちょっと待て!!」
大声で俺たちを逃がすまいと叫ぶ男。それに釣られて声を出すと思ってるのかな?シカトするよシカト。
「くそっ、逃がしたら何言われるかわかんねぇぞ」
村に近づくものは全員殺せとでも言われてるのかな?焦りで思考がグチャグチャになっている様子。ここで・・・
ガサガサ
「そこか!!」
草むらの鳴る音が聞こえ、獲物目掛けて攻撃を繰り出そうとした青年。その後ろから・・・
「こっちだ」
「うおっ!!」
飛び蹴りで奇襲をしてみたりする。
「テメェ・・・逃げたんじゃなかったのか?」
顔から地面に倒れたことで鼻血を出しながらこちらを睨んでくる。こいつ結構騙されやすいな、勝てそうな気がしてきたわ。
「お前みたいな厄介な相手、見過ごすわけないだろ」
「へへっ。そうこなきゃ・・・!?」
逃げなかったことで好機と感じた彼は嬉しそうな笑みを浮かべて俺と正体したが、ここであることに気が付いた。
「あれ!?もう一人は!?」
全方向を見渡しセシリーの居場所を探す。それからしばらくして彼は彼女を見つけたが、それはもう攻撃も届かぬ上空の先へといなくなってからのことだった。
「さっきの半分は本当かな。セシリーだけは逃げるように指示しておいたから」
ピンチになった時も勝利を確信した時も、敵対していることをいち早く味方に伝えておかなければならない。人数は五分五分みたいなものだから、援護にこれれば助かるし向こうも遅くて心配して無防備に出てくることがなくなる。
「コノヤロウ・・・」
怒りで目が血走ってきている男。だが、こちらもそれに臆することなどなく睨み返す。
「一対一なら負けねぇ!!」
「その言葉、そっくりそのまま返してやる」
武器の仕組みはわかった。体も戦うための状態に近付いてきた。ここからは力と力でぶつかるだけ。
第三者side
「遅いねぇ、シリルたち」
「そうね」
シリルたちが戦闘している頃、そん
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