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Blue Rose
第三十四話 ハウステンボスでその十一

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「それも」
「そうだよな、それじゃあな」
「お昼はイタリアンね」
「そこで食うか、コースのランチを」
「イタリアだからパスタもあるわね」
「むしろそっちを楽しみたいな」
 パスタの方をというのだ。
「何ていってもな」
「龍馬パスタ好きだしね」
「御前もだろ」
 優花に顔を向けて笑って言った。
「それは」
「ええ、私も大好きよ」
「今も自分で作ってるのか?」
 そのパスタをというのだ。
「そうしてるか?」
「ええ、時々ね」
「やっぱりそうか」
「ナポリタンとかカルボナーラとか」
 そうした種類のパスタをというのだ。
「マカロニも茹でるしフェットチーネもね」
「スパゲティだけじゃなくてか」
「イカ墨のスパゲティも作ってるわ」
「あれも美味いんだよな」
「そうなのよね」
「そういえば九州で烏賊釣りもしてるな」
 龍馬はイカ墨と聞いてこれも思い出した。
「釣ってその場で捌いて食ったりするよな」
「そうらしいわね」
「それが凄く美味いってな」
「そのお話聞いたけれど、ただ」
「ただ?」
「烏賊も中に虫がいるから」
 アニサキスという寄生虫だ、悪質なものであり身体の中に入ると厄介なことになってしまうこともある。
「冷凍じゃないと」
「生ではか」
「食べない方がいいかしら」
「じゃあ焼いたり天麩羅にして」
「そうして食べても凄く美味しいから」
「茹でてもいいしな」
「私烏賊は基本火を通して食べてるから」
 そうしているというのだ。
「イカ墨のスパゲティも作ってるけれど」
「烏賊自体を入れてもか」
「大蒜と一緒にオリーブオイルで焼いて塩胡椒で味付けして」
「イカ墨と絡めて」
「食べてるわ」
 こう龍馬に話した。
「私はね」
「そうだよな」
「ここでも烏賊食べられるわよね」
「レストランでか」
「どうかしら」
「どうだろうな、イカ墨のパスタだったらな」
 コースに出て来るパスタがというのだ。
「いいけれどな」
「そこまではわからないわね」
「ちょっとな」
「じゃあそこは期待してということで」
「まずはな」
「ええ、船の後はね」
「お城だな」
 龍馬はまた笑ってこの話をした。
「行こうな」
「二人で」
「ここは本当に色々な場所があるな」 
 目を細めさせてだ、こうも言った龍馬だった。
「いい場所だよ」
「楽しめて」
「本当にいい場所だよ」
 目を細めさせたまま優花に言っていく。
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