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ドリトル先生と沖縄の蛇達
第五幕その十

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「意識していたよ」
「チップのことを覚えていた」
「そうだったんだね」
「お店に入る時から」
「最初から」
「そうだよ、そしてチップの額も」 
 これもというのです。
「やっぱりね」
「多くだね」
「出来るだけね」
「そうすればいいのね」
「そうしたらね」
 笑顔でお話する先生でした。
「お店の人も喜んでくれるからね」
「そうだよね」
「アメリカじゃチップが大事だから」
「お店の人の収入になるから」
「大事なのよね」
「そうだよ、だからチップを弾んで」
 それでというのです。
「そうしてお店を出たんだ」
「それがわかるのもね」
「大事ってことね」
「何かと」
「そうよね」
「うん、じゃあまた観光に行こうね」 
 先生はチップのことをお話してから皆とまた観光に出ました、そして沖縄の昔ながらの建物を見ているとです。
 皆は狛犬みたいな石像を見ました、それでこう言ったのでした。
「これ狛犬?」
「本州とかにある」
「神社の前に左右で一つずつあるね」
「あれ?」
「それが沖縄にもあるんだ」
「そうなのかしら」
「これは狛犬じゃないよ」
 先生はその狛犬に似た姿と配置の石像達を観る皆にもお話しました。
「シーザーっていうんだ」
「シーザー?」
「シーザーっていうんだ」
「狛犬じゃなくて」
「そうなんだ」
「役割は狛犬と同じでね」 
 それでというのです。
「魔除けだよ」
「ふうん、そうなんだ」
「役目は同じなんだ」
「狛犬と」
「そうなんだね」
「そうだよ、そこはね」
 それはというのです。
「変わらないんだ」
「何か姿も似てるし」
「言うなら沖縄の狛犬?」
「そう言っていいんだ」
「そう思っていいね、沖縄は日本だけれど」
 それでというのです。
「独特の文化があるからね」
「魔除けの存在も違うんだ」
「狛犬じゃなくてシーザー」
「そこは違うけれど」
「役割は同じなのね」
「何かそれって」 
 皆はこうも思ったのでした。
「沖縄らしい?」
「そうよね」
「日本だけれど独自の文化がある」
「それがね」
「あと妖怪も独特なんだ」
 こちらの存在のお話もした先生でした。
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