第3章:再会、繋がる絆
第76話「反撃の時」
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..僕たちがあんな苦戦した相手を...。さすが優輝...。」
「.........。」
「...椿?」
ユーノが驚いたようで、やけに納得したように言う隣で、椿は黙っていた。
...なんか、僕を見て放心してるようにボーッとしてるんだけど...。
しかも少し顔が赤いし。
「...はっ!?...え、えっと...少し、見違えたわね...。心の迷いでも晴れた?」
「....椿さん、声が震えてます。」
「うっ...。」
取り繕うように言う椿だが、奏の一言で顔を逸らす。
「...どうしたんだ?」
「えっ..と...その...。」
「多分、見惚れてたのだと思うわ。」
「っ〜〜....ええ、そうよ。」
奏の適格な言葉により、椿は観念して奏の言った事を肯定する。
...はて、見惚れてた?
「...ユーノが言ったように苦戦した相手をあっさり倒したのもあるんだけど...その時の、優輝の姿がとても真っすぐで強かったから...その...。」
「あー....えっと....。」
「.....っ、ああもう!恥ずかしいわよ!それで、何があったのよ!明らかに何か心の迷いが晴れたような雰囲気よ!」
顔が赤いまま、椿は僕に捲し立てる。
...恥ずかしいのなら、これ以上突っ込むのは野暮だな。
「心の迷い....まぁ、そうだな...。」
「...そういえば、奏の雰囲気も...。」
ふと気づいたように、ユーノが奏を見る。
「...魅了が解けた...って言えばわかるな?」
「っ!なるほどね...。」
さすがユーノ。理解が早いな。
...まぁ、前世での事情もあるから、ここまで雰囲気が柔らかくなったんだけどな。
「....とにかく、二人とも無事でよかったわ...。」
「ああ。...心配させてすまなかったな。」
「...いいわよ。...無事に帰ってきてくれたんだもの。」
顔を再び赤くして顔を逸らしながらも、椿はそういった。
「...さぁ、結界ももうすぐ崩れるぞ。」
他の所の援護にも行かなきゃいけないから、その準備をしようとする。
すると...。
『っ、繋がった!』
「...アリシア?」
再び、アリシアから通信が繋げられる。
『良かった!こっちまでは通信の妨害がされてなかったんだね!...でも、どうして通信が繋がらなかったの?』
「それはこっちが聞きたいけど...多分、暴走体の仕業だ。」
どうせ倒さなければいけないからと気にしてなかったが、僕らが結界内に入った時、暴走体はその上からさらに閉じ込めるタイプの結界を張っていた。
多分、その結界が通信も妨害していたんだろう。
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