622部分:第八十九話 地下神殿その七
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第八十九話 地下神殿その七
「ならばだ」
「どうだというのだ?」
「私は既に本気だった」
こう言ってきたのである。
「まずはそのことを言っておこう」
「本気か。ではこれからはどうなのだ?」
「切り札を出す」
今度はそれであるという。
「それを言っておく」
「切り札をか」
「スコーピオンよ」
そのミロを見据えての言葉である。
「私は今まで切り札を出したことは少ない」
「しかし俺に対してはか」
「そうだ、貴様以外に出したことはない」
そうだというのである。
「貴様に出そう、その切り札をだ」
「では俺もまただ」
ミロもであった。その目を強いものにしてサリアと対峙しながら述べるのであった。
「貴様を倒す為にだ」
「貴様もまた切り札を出すというのだ」
「そうだといえば?」
「見せてもらおう」
サリアもまた一歩も引かない。完全に向かい合っていた。
そのうえでだ。二人は同時に動いた。一歩前に出たのである。
「お互いにここで」
「決着をつけよう」
二人もまた完全に死合うつもりであった。最早そうした状況であった。
アイオリアとリゲルも同じである。彼等は激しい拳の応酬を繰り広げている。
その中でだ。リゲルはアイオリアに言ってきたのである。
「やはりな」
「やはり。何だ?」
「俺の見た通りだ」
攻撃を繰り出しながらアイオリアを見据えての言葉である。
「レオ、貴様はさらに強くなった」
「オーストラリアの時よりもか」
「そうだ、強くなった」
まずはこのことを告げるのであった。
「あの時からさらに強くなるとはな」
「一つ言っておこう」
ここでアイオリアの言葉が動いてきた。
「聖闘士というものはだ」
「どうだというのだ?」
「常に進化し続けるのだ」
「己を高めることによってだな」
「その通りだ。貴様等はどうか知らないがだ」
「同じだ」
ここでリゲルはこう言ってきた。
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