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短編集
Fate/Grand Order
戦い終わって
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ってきていた。

 「この営みを守れたんですね、私たちは」

 自分たちが駆け抜けた場所を歩き、カルデアに戻る。
 そして、オルレアン・セプテム・オケアノス・ロンドン・北米・キャメロット・ウルクすべて見て回った。




 「俺たちは、本当に守れたんだな…。良かった」
 「私、先輩に出会えていなかったらここにいませんでした。先輩に出会えて、本当に良かったと思います。先輩、私、マシュ・キリエライトは先輩の事をお慕い申し上げています」

 そう言って、マシュはマスターの唇にそっと口づけを落とした。
 マスターは目を見開いて、固まっていたがすぐにそれを受け入れ、力の入らなくなってきている腕でマシュを抱き寄せる。

 「マシュ、俺もマシュの事が好きだ。ずっと一緒に居て、マシュに励まされてきたんだ。だから、どんなつらい時でも戦ってこられた。本当にありがとう」
 「先輩!」

 マシュは再びマスターにキスをした。
 そして、その晩、マスターは静かに息を引き取った。






 ―数年後―

 「先輩、お久しぶりです。そちらはどうですか?私は、ううん、カルデアはいつも通りです。ついこの間もエリザベートさんが騒ぎを起こして、みんなで解決しに行ったり、ノッブさんがはっちゃけて沖田さんとエミヤ先輩にしばかれたりしていました」

 マスターの亡骸は彼の好きだったオルレアンの丘に埋葬された。
 そこにはたくさんの花が飾られ、更には墓石の周りには邪悪なモノや人間たちが寄ってこないように人払いの結界がはられていた。

 「でも、寂しいです。先輩…」

 地面に涙がぽたぽたと垂れる。
 ひとしきり泣いたマシュは涙をふくと、立ち上がり、墓に背を向けた。

 「先輩、また来ますね。今度はカルデアの皆と一緒に」

 そう言って、マシュは駆け出した。

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