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夜空の武偵
Ammo11。俺の妹達がこんなにブラコンなはずがない!
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ルーマニアを旅立つ際に、携帯の番号を書いた紙を渡しておいたから、連絡を待ってはいたんだが。
早くないですか?
今はルーマニア武偵局に保護されていて、父さんと一緒にいるはずなんだが……。

『別に……すばるんの声が聞きたかったから電話したとか、そんな理由じゃないんだからねっ!』

今日の理子りんはツンデレ気味です。

「そっか。じゃあ、切るか」

『待って! 冗談だよ?? 切らないでー』

「だったら早く要件を言ってくれ。今、すげー忙しいんだ」

『もう……すばるんは鈍感さんなんだから……ちょろ〜っとその態度が気に入らないけど……。まっ、いいや。教えてあげる。あのね……』

「うん?」

その時だった。

バチ! バチバチバチッ!!! ビシュ____ベキベキ!!!!!

まるで、落雷が堕ちたかのような轟音と、鋭い刃物で切断されたかのようなもの凄い音が俺の部屋の中に、俺の耳に響き渡った。音の発信源は後方からである。うっわー……嫌な予感しかしないなー。電話の向こうの理子も何が起きたのかわからないといったような、不思議そうな声を出して聞いてくる。

『ちょ、ちょっとすばるん?? 今の……何の音??』

俺は電話を静かに耳元から離して汗を流しながら後方を見た。俺の部屋の木製のドア。確かにそこにあったはずのそれは何故かバラバラになって床に散乱している。そして、そのドアがあったはずの空間には俺を鋭い目つきで睨みつける鬼妹……いや、可愛い、可愛い二人の妹達の、姿があった。

「ねえ、お兄ちゃん?」

「にいにぃ……」

「その声の人……」

「だ〜〜〜〜れ?」

あ、ヤバい。俺、今度という今度こそ……死んだかも。
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