Ammo11。俺の妹達がこんなにブラコンなはずがない!
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ゲームです?」
「……」
俺は盤と駒、札、ルーレットのあまりの出来に呆然としていた。これを……桜が作ったのか? 7歳やそこらで?
そんな俺を他所に桜はせっせと駒と札を嬉しそうに準備する。
「さ! お兄ちゃん! 準備できました! 私とやってください?」
「あ、ああ……」
やってください? じゃねえよ! その発言いろいろアウトだ! それと駒に貼られているその写真いつ撮った?
などと、突っ込みが出かかったものの、首筋に冷んやりとしたもの(水刃刀)が当てられた俺は黙って頷くことにした。そして桜特製の盤、駒、札、ルーレットによる、究極の改変型恋愛人生ゲームがスタートしてしまった。
「まず、用意しないといけないのは100万愛ドルと駒ですね! さあ駒を決めてくださいお兄ちゃん」
俺は橘花から100万愛ドルと書かれた札を受け取り、桜の持ってきた人生ゲーム……ならぬ、改変型恋愛人生ゲームの箱の中に入っている、もの凄くよく出来た駒(車型の後部座席付近にでかいハートマークのついている、俺の顔写真でよく出来た人形の乗っている車『恋愛スポーツカー』)を手に取った。
「すげぇな。これ……」
目を細めてから駒を見ると本当によく出来ている事が分かる。
「作るの大変だったんじゃ?」
「いいえ、そんなことありませんでしたよ。作る手間より、私が辛かったのはお兄ちゃんがなかなか帰って来なかったことですから……」
「にいにぃがいないから、私達、寂しかったんだよ?」
「桜、橘花……」
悪いな。寂しい思いさせて。
俺がいなかった寂しさのあまり、まさか、ここまでブラコンを拗らせるとは……。
寂しさを紛らわせる為に、こんなもんを作ったのか。
埋め合わせをしないとな。そんな事を思いながら、精密に出来た駒を眺めていると、桜達も駒らしきものを取り出してきた。
「さて……ようやくお兄ちゃんと一つになれましたね」
「じゃーん、私達はこれ! にいにぃとのラブラブカー!?」
自分の顔写真のついたよく出来たピンクの花嫁姿の人形と、俺の顔写真のついたタキシードのよく出来た青い人形がそれぞれ乗った、高級感を醸し出したオープンカーの形をした車の駒を桜と橘花は取り出した。……ちょっと待て。それズルくねえか??
「……おい。それは反則だぞ。桜、橘花。人形は一人、一体までだ」
俺がそう告げるなり、橘花達の顔がだんだんと漆黒に染まっていくのが確認できた。その表情はまるで死神の如く……ひえっ?? めっちゃ、怖い!
「なに? にいにぃは一人がいいの? なんで?」
「お兄ちゃんの隣に座るのは……妹なら当たり前ですよね?」
(ダークマター)オーラを出す桜達の姿に、何も言えなく
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