Ammo11。俺の妹達がこんなにブラコンなはずがない!
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由だ。受け入れられなかったら、と思うと怖いからな。
左手の力は本来、この世界にはない。唯一無二の能力故に、話した後……どうされるのか、どう扱われるのかが怖い。そう、怖いんだ。
俺はこの家族に見捨てられるのが、軽蔑されるのが、疎まれるのが怖いのだ。
『普通』じゃない家族だからこそ、その家族にまで見捨てられたら……と思ったら、話せないでいる。
まあ……とはいえ。
「さあ、逃げ場はありませんよ? おとなしく私と遊んでください」
そういった心配は杞憂かもしれないけどさ。
「あっ、ズルい。にいにぃと遊ぶのは私なんだからー!」
右手に水刃刀を出した橘花が桜の隣に並ぶ。
ああ、これは逃げられないなぁ。
「じゃあ、橘ちゃんも協力して?」
「うん!」
ピリッ、と桜が放電を始め、橘花が手にした水刃刀を上に掲げる。
「えっと……何をするつもりだ?」
「お兄ちゃんをおとなしくさせる為に、ちょっと軽い爆発を起こすだけですよ?」
「ちょっと待て! もしかして、水素爆発させる気か!
はぁ……わかった。わかったよ。で……何して遊ぶんだ?」
大気中に含まれる水素の含有量は0.5ppm、それだけならたいして問題ないのだが、橘花の能力で凝縮させた水を桜が無理矢理電気分解させたら、水素爆発できる量の水素を発生させることもできるのだろう。
そうなったら、家が吹っ飛びかねない。桜は風を操り、酸素も操作できるだろうし。
仕方ねえ、面倒だが少し遊んでやるか。
「お兄ちゃん! 一緒に人生ゲームしませんか? っていうかやりましょう! ね? お願いします!?」
桜はそう言いながら必死に手を合わせて俺にお願いをしてきた。少しびっくりしながらも桜に答える。
「ああ。それだったらいいぞ。飛行機の中でぐっすり寝れたからそこまで疲れてないし、一緒にやろう。持ってきてくれるか?」
俺の答えに桜は「はい!」と嬉しそうに飛び跳ねてそそくさとリビングのドアを開けてどこかへ行ってしまった。そしてしばらくすると戻ってきた。帰ってきた桜のその手には人生ゲームが持たれていたが……は?
「……お、おい、これは……なんだ? どっからどう見てもただの人生ゲームじゃないぞ!」
俺は顔を歪めてテーブルに置かれた人生ゲームを二度見した。桜が持ってきたのは外側がよくある市販の人生ゲームの箱で、中身がまるで違っていた。桜が作ったのかおかしな盤になっている。駒、札に俺の色々な顔写真がカラーで綺麗にプリントされ、中央辺りにある数字を決めるルーレットみたいなやつにも俺の顔写真が貼られ、人生ゲームは俺をモチーフに綺麗に見事に改造されていた。
「えーっとですね!これはお兄ちゃんと私達の愛を深める為の人生ゲームならぬ改変型恋愛人生
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