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機動戦士ガンダム0091宇宙の念
宇宙編
月決戦編
第40話 宵闇2
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備では、完全な修復は難しいな」
潰された二機のインコムの内、復活したのは一つ。
整備が難しいドーベンウルフだが、量産機ともあってパーツの共有はある程度融通が利く。
しかしインコムはドーベンウルフ専用の武装なので、予備パーツは少ない。
「お前ら準備できてるな」
無重力を漂うチューブドリンク型宇宙食を後ろへと押しやり、ヘルメットを引っ張り出す。
「はい」
「できてます」
後ろの二機のドライセンが接触回線で応答する。
「少佐、フィンドラは座標を固定。この宙域にとどまります。定時報告と補給は怠らないように」
ジゼルの無機質な声に、やきもきしながらグレイブスはヘルメットのバイザーを上げた。
「わーってるよ。誰に言ってんだアホ。さ、いくぜ。全機、出撃」
カタパルトから射出され、即座にバーニアを点火した。
三機のスラスター光が飛び出し、編隊を維持し飛び立っていく。
「これで…終わらせる…」
ドーベンウルフが巨躯を唸らせながら、鈍いモノアイの眼光を宵闇に刻みつけた。
「戦いを…止める…!」
奔流と宇宙の念が捻じれあい、相容れない感情の渦が月を巻き込んでいく。

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