第19話 復讐の途上で
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にしないで下さい」
『いざとなれば合コンの数合わせから、ストーカーや浮気の調査まで御引き受け致します!』をキャッチコピーにしている、川神学園2−Sの担任の反面教師が社長の宇佐美代行センターである。
「久々に使うから忘れてただけだが、相変わらずだな」
「そう言えば学校でもそれほど顔を合わせる機会も無いですから、確かに久しぶりっすね」
士郎と忠勝では、年も違えば放課後の活動領域も違う。
たまに藤村組のパトロール時に出くわす可能性があるぐらいの遭遇率の低さであった。
「挨拶はこの辺にしよう。すでに簡単に話を聞いていると思うが噂を流してもらいたい。場所は此処の親不孝通りと、後4か所だな。理由については・・・」
「勿論聞きませんよ。知らない方が良い事もあるのは私らも解っていますんで!」
「助かります」
一見軽薄そうな発言だが、痛い痛くない腹の探り合いはお互いにとっても害は出来ても利には成り得ない。
説明を終えた士郎は、2人の下から去って行く。
自分たちの元から去って行く宇佐美巨人は、感慨深く溜息を吐く。
「ったく、川神周辺はホント化け物ばかりだぜ。あれでまだ高三だってんだから詐欺レベルだぞ?あんな貫禄、18で出せるもんじゃねぇ」
「んな事言ったら、九鬼財閥なんてシャレにならねぇじゃねえかよ?親父」
「バーカ、九鬼を持ちだしたらそれこそ、どこの学生だろうと有象無象だろうが・・・・・・アイツ以外は、な」
最早夜闇で輪郭しか見えなくなった士郎の背中に何とも言えぬ眼を向ける。
「衛宮先輩の事は俺も凄えと思うが、親父がそこまで人を褒めるなんて珍しいな?」
「そりゃそうだろ。10年以上前の歳で地獄を体験してんのに、あんなまっとうな性格してんだ。そりゃ褒め言葉の一つも出るわな」
「地獄?」
宇佐美のさらっと言った言葉に思わず反応する忠勝は、思わず聞き返してしまう。
しかし宇佐美は意識して言った訳では無いようで、失言だと感じた。
「おっと悪いな。今のは聞かなかった事にしてくれ。まあ、それでも聞きたいなら藤村組の会長(社会的体面上での呼び名)か衛宮本人に・・・・・・」
「そこまでして聞きたいと思うほど、悪趣味でも物好きでもねぇよ」
「言い考え方だぜ、忠勝。この商売、深入りしすぎても碌な事にならねぇからな」
「その辺も含めて親父が叩き込んでくれたんじゃねぇか」
と言う何時もの会話を続けながら、早速依頼された仕事に取り掛かるのだった。
−Interlude−
「――――と言う事で報告は以上です。英雄様」
此処は九鬼財閥極東本部の幾つかある会議室の一つ。
そこにはクラウディオと李の平穏師弟コンビが、英雄に近くの海辺
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