ピースウォーカー・後
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、君は狙撃型スカルズの殲滅に向かってくれ。彼女の相手は僕がやる……本格的に暴走する前に彼女を止めなくてはならない。ただ、君達では友達の彼女を浄化するのは、どうしてもできないと思う……僕がやるしかないんだ」
「ジャンゴさん……。……わかった、だけど一つ言わせて。責任は私も背負う……彼女は私だから、本当なら私に止める義務があるはずなんだ。だからその……ごめんなさい!」
ジャンゴに辛い役目を背負わせることの謝罪を言い、なのははジャンゴを地上に降ろしてから狙撃型スカルズの浄化に向かう。口元がマキナの血で濡れるリトルクイーンをジャンゴが悲しい眼で見つめていると、彼を次の標的として狙う彼女が正面に降り立った。
「助けたはずの相手と戦わなければならない……か。運命とは、ままならないものだね……残酷過ぎて泣きたいよ」
リトルクイーンと対峙しながらジャンゴは2年前を思い出し、辛い心を押し殺して戦闘態勢に入る。刹那―――
「―――待てよ……! 勝手に、私を倒したと思うな……!!」
「な!? ま、マキナ!?」
心臓を失って生死の境をさまよっていたはずのマキナが、いきなりリトルクイーンを背後から羽交い絞めにする。全身が真っ赤に光り輝く彼女は、ユニゾンしたアギトが心臓の代わりを務めることで辛うじて命を維持していた。そんな身体だから戦闘に回す力なんて少しも無いはずの彼女は、それでもリトルクイーンの動きを命を燃やして止めていた。
「ハァ……ハァ……! 今だ……コイツを浄化しろ!!」
「浄化って……! 今攻撃したら、マキナも巻き添えになる! そうなったらマキナの命は……!!」
リトルクイーンが背中の彼女を何度もひじで殴り、引き剥がそうとする。胸の穴から血が吹き出し、口から吐血し、意識も飛びかけて……それでもマキナは離さなかった。
「ウグゥッ!! 構わない! 私には治癒魔法がある……一撃くらい耐えてみせる……!」
「駄目だ、僕にはできない! いいから早く離れるんだ!!」
「(ジャンゴ……! 姉御を信じてくれ! 頼む……!!)」
「アギトまで……! でも……!」
「あ〜もう!! 甘ったれるんじゃないッ!!! ゴホッゴホッ……! この期に及んで、仲間一人信じないでどうする!! それでも希望を守る太陽の戦士かッ!!」
「ッ! …………………………わかった、君を信じる! だから絶対に……耐えてくれ! ――――ハァアアアア!!!!」
迷いを振り払うべく雄叫びを上げて、ジャンゴはソルフレアを放つ。その光を前にしてリトルクイーンは脅威を抱き、必死にマキナを振り払おうと暴れ出す。流石のマキナでも瀕死の身体では完全に抑え込む事はできずに投げ出され……、
「フッ……ユニゾン解除」
「(ッ!?)あ、姉
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