第三章 夢魔と半妖精に紡れる絆
虚像-フェイク-part1/誇りと愛の狭間で
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っと優位に立って見せようとしたルイズが震えているのを見逃さなかった。
「こ、ここここれは武者震いよ!お化けなんて怖いもんですか!」
「だ…誰もお化けだなんて言ってないだろ…」
余計に墓穴を掘ったルイズに、アキナは呆れた。とはいえ、こうして歩いているアキナもまた、ルイズが口にした『お化け』というワードに内心、恐怖を感じたのは内緒である。
一方で、マリコリヌとレイナールのコンビだが、こちらもマリコリヌが夜の闇に慣れていないせいもあって恐怖を抱き始めた。
「うぅ…暗くなってきたな…って、あいだだだ!!」
恐怖で歩き方がおかしくなったせいか、マリコリヌは地面からはみ出た木の根に足を引っ掛けて転んでしまう。
「大丈夫か?」
レイナールは転んだマリコリヌに手を貸し、彼を起こした。
「ふぅ…マリコリヌ、少しは毅然としてくれ。軍属の連中からすれば、僕たちはまだ無名の子供だが、女王陛下のご指名で選ばれた近衛隊となったんだぞ」
「うぅ…それはわかっているけど…夜って、変な奴が出てくるかも出し、明日にしようよ」
「僕たちの独断でそんなことできるわけないだろ。皆に迷惑がかかる。
別に僕たちが怪獣を直接退治するわけじゃないんだ。あくまで調査、もし怪獣が出ても軍の人に任せればいいって、陛下もおっしゃっていただろ?」
「うぅ…」
まだ臆病風が治る気配のない彼を諭すレイナールに、もっともなことを突きつけられ続けて、マリコリヌはもう言い返すことはできなくなって渋々立ち上がった。
「サイト君、何かわかるかい?このあたりに、何かの気配を感じるとか…」
「…いや、今のところは何もないです。にしても、少し日が暮れてきましたね」
その頃、ムサシとサイトもまた、自分たちが歩いている森の状況を見渡しながら、麗のアルビオンの空から落ちてきた『何か』を探し回っていた。
「うん、夜が近づいてきた以上、あまり長くは活動できないね」
サイトに指摘されたとおり、あたりが暗くなっているのを見て、ムサシがあまりこの森を長居できなくなってきたのを悟る。ただでさえこの世界には、地球と違って通信連絡もうが発達しているわけでもない。だから夜間の活動を、まだ未熟な彼らに強いるには少し酷かもしれない。
「ところで、ムサシさん。コスモスのエネルギーは、まだ回復できてないんですか?」
「…いや、まだだよ。」
やはり、まだか…これまで知らない個体とはいえ、ウルトラマンの先輩でもある彼と戦ってみたいという願望もサイトにはあった。それだけにサイトは少し残念に思った。
「にしても、アルビオンから一体何が起きてきたんだろうな…?」
『さあな。けど…』
アルビオンは現在、侵略目的の異星人たちと繋がりを持つレコンキスタが支配している。これまでレコンキスタは、ワルドやリッシュモンたち
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