暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
第三章 夢魔と半妖精に紡れる絆
虚像-フェイク-part1/誇りと愛の狭間で
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理堅い」
「あぁ、さっさと帰ってきてほしいもんだぜ。あいつの存在は、俺たち炎の空賊にはなくちゃならねぇ」
あらゆる工具を使って修理作業を続けながらグレンのことを誇らしく語る空賊たち。
ここまで評価を受け、そして誰もが帰りを待ち続けている。
ヘンリーはシュウやグレンを羨ましく思った。待っている人たちから、こんなにも慕われているのだから。


アバンギャルド号墜落の夜から、彼らは夜中の見回り当番を決めた。夜の闇に紛れて、他の族や亜人…最悪テファを狙う輩がやって来るかもしれないのだ。ヘンリーやマチルダも含め、炎の空賊たちは朝昼晩、主に食事の時間前後と寝る前を中心に見回りを行った。
「貴族の兄ちゃん、そっちには何もなかったな?」
この日ヘンリーは空賊クルーの一人の男と見回りをした。
「問題ない。亜人の気配も何もなかった」
「んじゃ夕食前の見回りはこれで終わりだな。戻ろうぜ」
「ああ…」
戻っていくそのクルーを見て、ヘンリーは奇妙なものだと思った。今まで賊は国を汚し脅かす存在だと思っていたアルビオン貴族の自分が、彼らとこうして会話している。そして意外にも、炎の空賊たちは誰もが自由を愛し、そして賊とは思えない人間味に溢れた者たちで占められていた。こんな憎めないような人達が、なぜ空賊などやっているのか。けどヘンリーは興味こそ抱いたものの、彼らの過去の事情に触れることは無粋だと考え、触れないようにした。
さて、そろそろ戻ろう。そう思ってヘンリーが皆が寝泊りに使っているアバンギャルド号へと向かい始めた。

だが、またしても魔の手が彼らにしつこく忍び寄っていた。

ガサッと草が揺れる音が聞こえてきた。
「!」
ヘンリーはとっさに、草が揺れた方を振り返る。亜人?それとも、別の盗賊か?杖を握り、草の中にいる気配の正体に警戒する。
そして…茂みの中から一人の影が姿を現した。
「あ、あなたは…!!」
その人物を見て、ヘンリーは驚愕する。現れた人物は…。



リトラに乗って、サイトたちUFZは、新たなメンバーとしてハルナも加えタルブ村を来訪、村の人の情報を頼りに近くの山岳地帯を訪れた。
「村の人の話だと、この山の向こうにあるはずだ」
そびえる山を見上げながら、ジュリオは言う。
「山登りをするなんて…はあ、足が棒になるの嫌なのよね」
山を歩くのは、登山家でもない限りほとんど縁がないだろう。モンモランシーは上る前にげんなりした様子だ。
「魔法で飛べばいいじゃん」
サイトが別になんともないだろといった感じで言うが、ギーシュがやれやれと肩をすくめながら言い返してきた。
「わかってないな君は。魔法も魔法でなかなか疲れるものなのだぞ」
「僕も長い時間飛べないからなぁ…」
見るからに長期活動に向いていないマリコルヌも愚痴っている
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