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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
第三章 夢魔と半妖精に紡れる絆
虚像-フェイク-part1/誇りと愛の狭間で
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なのかを尋ねてきた。
「それは…」
確かに彼には一刻も早く戻ってきてほしかった。だが、最後に別れた際に言われた「足手まとい」という言葉が彼女の中で引っ掛かり続ける。
子供たちもテファやマチルダも、ここにはいないシュウという男にたいして興味を抱き、子供たちに訊ねた。
「そのシュウという人は、君たちから見てどんな人なんだ?」
「うんとね…強くてカッコいい!」
それに答えたのはサマンサ。シュウがテファを窮地から救い出したことは、まだ彼らの記憶力に新しかった。
彼らの脱出劇に付き合わされた時に出会った、ハルケギニアでは珍しい黒髪の青年。あれが彼らのいうシュウなのだろう。まともな話ができなかったが…。
「おい貴族の兄ちゃん!こっちに来て、船の整備手伝ってくれ!」
すると、ヘンリーに向かって空賊クルーの一人が手伝いを求めてきた。
「…やれやれ」
そう言えば力仕事も手伝わされるようになったのだな。ウエストウッド村組はまだしも、正直まだ空賊たちには心を開き切れていない。正規軍と悪党の確執というものだ。
アバンギャルド号はアルビオンを脱出して地上に落下した衝撃で、船体には修理に時間を要するほどのダメージが入っていた。ヘンリーはマチルダと地下水にならぶ、その場で数少ないメイジの一人なので、必ず手伝いをされるようになっていた。しかも二人(片方はナイフなので正確には一本と言うべきか)と同じくトライアングルクラス。その分仕事の量も凄まじかった。
しかし、ヘンリーはアバンギャルド号の構造について色々気になるものを目にして来た。
この世界では空を飛ぶ船は風石を利用している。だがこの船はそういったものを使っていなかった。船の内部をあちこちに伸びるパイプ…動力機関そのものが、風石を利用するものではない。
全体的にハルケギニアで作られたものとは思えないような構造をしていた。これほどの立派な船はレキシントン号の比較にもならないし、空賊が持っていること自体不自然だ。
しかし空賊たちも、この船の製造敬意については一切知らないという。誰が何のために作ったのか、その目的と用途は誰にもわからないのだそうだ。
「グレンもいたら、もうちっと修理がはかどるんだがな…」
船体の傷の入った箇所を修復する空賊の一人が、ここにはいないグレンの名前を口にした。
「グレン…。確か、王党派と共にレコンキスタ軍に抵抗し、王党派の勝利に貢献したという、あの炎の戦士か…!」
ヘンリーはアルビオンにいた頃から、何度もレコンキスタに反抗してきた炎の空賊団の話を何度も耳にしてきた。レコンキスタが使役するという怪獣をも圧倒する力。それをアルビオンの正規軍の人間の耳に、うわさが届かないはずがない。
「奴は中々見所がある奴だ。驚異的な能力と力を持ちながら、それに胡座をかかず自由を貫く奴よ。それでいて義
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