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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
第三章 夢魔と半妖精に紡れる絆
虚像-フェイク-part1/誇りと愛の狭間で
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下水も、クロムウェルの顔を見て同意した。
「なんでアルビオンの新皇帝がこんなところに…!?」
クルーたちも、アルビオンの皇帝がこの場でたった一人姿を見せたことに驚いていた。
「なに、私の友達が世話になったみたいだからね。それにしても、土くれ。我々レコンキスタに誘うはずだった君が、炎の空賊の世話になっていたとは」
「…不本意だけどね。けど、これで一つはっきりしたね」
マチルダはヘンリーを鋭い目で睨みつけた。
「ヘンリー、あんたあたしたちを売ろうとしていたんだろ?」
「待ってくれ!僕はそんなつもりじゃ…!」
もちろんヘンリーとて、クロムウェルが現れたことは予想外だった。だが、これまでマチルダたちの身の回りではありえないはずのことが当たり前のように起きていた。しかもテファが何度も、レコンキスタ…シェフィールドに狙われてきた。そのシェフィールドとつながりのあるこのクロムウェルとアルビオン兵であるヘンリーがくっついている。疑ってもおかしくない。
「余の友達を責めないでもらおう。私はただ、彼と…」
自分が友達と呼ぶヘンリーに対する罵声をさえぎり、クロムウェルはマチルダたちの後ろに向けて指差した。
「そこの後ろにいるお嬢さんを故郷に返してあげに来ただけだ」
「!」
マチルダたちはとっさに振り返ると、そこにはテファが歩いてきていた。
「テファ、どうして出てきたんだい!?」
「だって、ヘンリーさんも姉さんも、戻ってこないから心配で…」
どうやらヘンリーが戻らず、それに続いてマチルダも戻ってこないことを憂いての行動だった。そんな深刻なテファたちの空気に、空気を読まない男が場違いなことを口にしてしまう。
「おぉ、またしても僕はこの麗しい妖精ともう一度ご対面することができるとは…」
「なにこんなときにナンパしようとしてるのよ!」
アホっぷりと丸出しにしてきたギーシュを、モンモランシーがバシン!とぶっ叩いた。
そんな二人を無視して、クロムウェルはテファを見る。
「ごきげんよう、モード大公の忘れ形見殿」
「ッ…!なんで父さんのことを…」
自分の亡き父のことを持ち上げられ、テファは驚く。同時に、モードの娘とテファのことを読んだことに、ヘンリーも驚いた。彼もアルビオンの貴族なので、噂などで亡きアルビオン王ジェームズ一世の弟である大公のことを聞いたことがあったのだ。まさかテファが、王家の血を引く者だったとは夢にも思わなかったのだろう。
「アルビオンの新皇帝が、わざわざ何のようだ?わしらは貴様のことを今すぐ首をねじり切ってやりたいと思っているのだぞ?」
ガルが鋭い目で、片目を眼帯で隠した隻眼で脅すように睨み付ける。この男さえいなければ、アルビオンは無駄な混乱を起こさずに済んだ。このクロムウェルが本物ではないものの、
「言っただろう?余はこのヘ
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