暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
真・魔人-ファウスト・ツヴァイ-part5/取り戻した絆
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「ごめん平賀君、今はルイズさんと二人で話をしたいの。他のみんなが聞かないように見てて」
「君にも聞かれたら不味いみたいだね。サイト君、僕らはこっちで話でもしようか」
「なんでお前なんだよ」
ハルナの意思を汲み取ったジュリオがサイトを誘って、少し離れた場所にサイトや他のみんなを連れていく。皆が話を聞かれない位置まで着いたところでハルナはルイズの方を見やる。
「なによハルナ」
いきなり手を引いてくるとは、一体何を話すつもりだろうか。
「ルイズさん、もう聞くまでもないことだと思うけど…
平賀君のこと、好きですよね?」
「なぁ!?」
突然の質問にルイズは驚き、顔を真っ赤にした。
「ば、バババ馬鹿!!なななななに言い出すのよ!あんな、あんな馬鹿犬のことなんか…」
やはり思った通りの反応だとハルナは思った。
「なら、平賀君はこのまま私がもらってもいいんですよね」
「え…!」
「じゃあ、早速平賀君に告白しようかな。鈍感な平賀君のことだから、はっきりしないルイズさんより、私の方がいいはずだろうし」
次に飛んできたハルナの一言にルイズは呆気に取られる。しかしハルナが踵を返そうとしたのを見て、彼女は危機感を覚えた。
「そ…そんなの駄目!サイトは私の使い魔なんだから!だから、他の子なんて、駄目…なんだから…!」
つい感情的になったルイズは思わずそのようにハルナに怒鳴ってしまう。
「…だったら、それをはっきりさせないと駄目ですよ」
「え?」
ハルナの返しに、ルイズは目を丸くした。
「好きになる気持ちって、わだかまりがあっても止められないものだって、止めようとしたら凄く苦しいんだって、ルイズさんを見てたらそう思えてならなかったんです。うまく思いを伝えられない苦しさは、私も分かるから」
「…あんたは、それでいいわけ?元々私は、あんたからサイトを取り上げたようなもんよ?」
ルイズは、サイトをこの世界に呼び出したことについて、ハルナが自分を憎んでいたことを知っている。知らなければならなかった。だがそのハルナが、自分がサイトに惹かれるのを許すようなことを言ってきた。
「私は、平賀君の存在に逃げていた。でもそれだけじゃ、彼の隣に立てないってわかったから…
私の平賀君への想いが本物であることを証明したいの」
「ハルナ…」
「だからルイズさん、あなたとは真正面から…平賀君のことで挑戦したいんです」
ルイズはそれを聞いて、ふんと息を吐いて笑った。
「ラ・ヴァリエールの三女たる私に勝負を挑むなんて、後悔してもしらないわよ?私の方がいいってあの馬鹿犬が言っても、文句はなしよ」
「それはこっちの台詞ですよ?」
目を閉じて聞けば、互いに対する対立の意思表示。だがこの時の二人には、サイトを起点としたわだかまりを越えた絆があった。
「ルイズさん、
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