真・魔人-ファウスト・ツヴァイ-part5/取り戻した絆
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を乗りこなし、怪獣に痛手を与えたのだよ」
「へえ、あれってタルブにあったものなのね。あんな鉄の塊が空を飛ぶとは思えなかったけど」
モンモランシーはあまり興味無さそうに軽く言った。
「でも、なんでギーシュが誇らしげなんだよ」
マリコルヌが、やたらサイトの活躍を自分のことのように熱く語るギーシュを呆れたように見る。
「きっとサイト君は彼にとって誇れる友達なんだよ。だから自分のことのようにうれしいんだ。そういうことない?」
「他人の名誉は自分のじゃなくてそいつのじゃん」
マリコルヌのどこか卑屈さを思わせるコメントに、ムサシは苦笑した。自分に自信が持てる子ではないのだろう。
「しかし竜の羽衣、か。サイト君から聞いていたけど、それにも興味があるな。確か君たちの学校に置いてあったままなんだよね」
「それならサイトに言えばいいんじゃないかしら?」
「ああ、そうするよ」
モンモランシーからの勧めに、ムサシはぜひそうしたいと思った。以前タルブ村でウルトラマンとトリステイン軍が、レコンキスタと怪獣軍団に立ち向かった時に、竜の羽衣…ウルトラホーク3号とやらは敵の攻撃でボディに破損個所ができてしまったらしい。自分は機械に関してはこう見えて心得があるから、ぜひとも力になってあげたい。この世界の未来にも、きっと繋がると思うから。できれば、サイトが言っていた、どこかにいるもう一人のウルトラマンに変身する青年にも会っておきたいものだ。
すると、頭上から内科が近づいてくる音が聞こえてくる。頭上を見上げると、頭上からリトラが羽ばたいてきた。
「お、サイト君たちが戻って来たみたいだね」
背中からは、思っていた通り、王宮へ報告に向かっていたサイトたちが戻ってきた。
「みんな、お待たせ」
「お帰り。…あら?あなた…」
モンモランシーが真っ先に、サイトたちと共にハルナが同伴してきたことに目を丸くした。
「あなたハルナじゃない。もしかして着いてきたの?」
「おいサイト、ルイズ。彼女は僕たちと違って、女王陛下の近衛部隊の者じゃないだろう。どうして連れてきたんだ。危険だろ?」
待っていた者たちは全員が困惑している。彼女は魔法も使えなければ戦うこともできない平民の少女だ。連れてくるより、どこか安全な場所に置いておくべきじゃないのかと誰もが思った。
「いや、そのことなんだけど」
サイトが説明を入れようとしたら、ハルナが「私が言う」と告げ、自らギーシュたちの前に一歩出た。
「今日から皆さんの仲間になる高凪春奈です。まだ未熟なところもありますが、頑張っていきますのでよろしくお願いします!」
「…だそうよ」
気合を入れて改めての自己紹介をしたハルナの言葉を、ルイズが最後に閉める。
「そうなのか、よかったじゃないかハルナちゃん!」
「はい、ありがとうございます!」
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