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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
真・魔人-ファウスト・ツヴァイ-part5/取り戻した絆
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想っているから、逆に彼女の立場に自分がなったら、無理やり連れて行った相手に対して憎しみを抱きたくなる。
「でも、平賀君はこの世界で戦うことを選びました。だからルイズさんのことを…平賀君を惑わす悪い人のように思えてなりませんでした」
「だから…あたしはルイズをウェザリー様に差し出し、サイトを取り戻してやろうと考えた。どんなにサイトが望まなくても…」
その思いを口にしたのは、ハルナから入れ替わったアキナだった。急に入れ替わるなよ、と少し驚いたサイトは小さく呟くが、彼女の話にそのまま耳を傾けた。
「でも今は、もしこの力を完全に使いこなせたら…こんな醜い心の塊であるあたしを助けてくれたサイトたちのために、今度はこの力でサイトたちの力になりたい」
それはハルナとアキナ…一人の人間『高凪春奈』としての嘘偽りない言葉だった。しかしそれをアンリエッタは受け止めてくれるかはわからない。言葉だけならなんとでも言えるのだから。
「…これまであなたはウェザリーの手先として、ダークファウストとして、トリステインに多大な被害を与えました」
「お姫様!」「姫様!」
まさか、やっと自由になれたハルナに極刑でも下すつもりなのか!
それはウェザリーに操られたからで…とサイトとルイズは、ハルナを責めようとする口調のアンリエッタに抗議を入れようとしたが、ジュリオが二人に手をかざして制止する。
「いいんだ、二人とも。あたしたちがやったことは…たとえ誰かの思いのままに動いていただけだったとしても、同じだ」
「けど…!」
アキナも二人が自分を心配して抗議を入れようとしてくれたことに、気持ちが軽くなるのを覚えたが、それでも自分がやったことへの始末はつけなくてはと、サイトたちに首を横に振って見せた。改めてアキナはアンリエッタと互いに向かい合い、その言葉に耳を傾けた。
「あなたは確かに闇の手先として動いていた。でも…」
次に勧告されるであろう罪状と刑に、アキナは…ハルナは覚悟を決める。
しかし、飛んできた言葉はそんな言葉ではなかった。
「最後は友人であるサイトさんのために、その力を使ってウルトラマンたちの勝利に貢献しこのトリステインを守ってくれました」
「え…」
「高凪春奈さん。これからあなたには、サイトさんとルイズのもとで、UFZのメンバーとして、働いてもらいます。それがトリステイン女王、アンリエッタ・ド・トリステインがあなたに与える罰です」
「女王陛下…!」
「お姫様!」「姫様!」
そんなことは寧ろ願ってもないことだった。アンリエッタが事実上、ハルナのことを許してくれたのだ。それどころか、これからは仲間としてともにいられる、今の彼らによって夢のような破格の待遇である。
「それと、わかっているでしょうが、あなたが元々あの黒い巨人だったことは、内密にいたしなさい」

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