プロローグ2 護るべきものを知った深海の姫
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が浮かんでいるのが見えた。防空棲姫は迷うことなくその船の残骸に近づいた。
「…………ッ!」
船に残骸に近づいた防空棲姫は言葉を失った。
その船の残骸には恩人の少女が?まっていたのだが、本来あるはずの右腕が無くなっており、そこから大量の血が流れ出しているのだ。胸は上下しているためまだ生きているようだが、ほとんど虫の息だった。
「ア……アァ……!」
防空棲姫は手を震わせながら、少女を抱き寄せる。今の防空棲姫は、どうしようもなく心が痛かった。
「ゴメンナサイ………私達ノセイデ………!」
防空棲姫の眼から雫が流れ落ちる。それは防空棲姫が生まれて始めて流す涙だった。
ここでこの少女を楽にしてあげれば、少女はこれ以上苦しまずに済むだろう。しかし、防空棲姫にはそんな真似はできなかった。かと言って少女を助けようにも、少女の傷を治せるようなものを防空棲姫は持っていない。
(一体ドウスレバ………)
防空棲姫は少女を助けることのできる方法を考え続ける。すると、防空棲姫の頭にある方法が思い浮かんだ。
(コノ子ニ『私ノ魂』ヲ宿セバ、モシカシタラ………!)
その方法とは、防空棲姫の魂を少女に宿すという方法だ。この方法なら、右腕が元に戻る可能性は限りなく低いが、命が助かる可能性は高い。
深海棲艦は鬼・姫級と女性の姿をしたイロハ級だけ自らの記憶や魂を授けることができる。深海棲艦が強大化しているのも、それが理由の一つだ。
しかしそれは深海棲艦同士だからできる技であって、少女は深海棲艦ではなく人間である。防空棲姫の魂を宿すことができる可能性は低く、拒絶反応で死んでしまうかもしれない。
たとえ少女が魂を宿すことができたとしても、少女は人間ではなく深海棲艦になってしまう。それは少女にとって『地獄』になってしまうかもしれない。
だが、防空棲姫は迷わなかった。
(私ハ絶対ニコノ子ヲ助ケル!)
防空棲姫はそう決意すると、ゆっくりと瞳を閉じる。その瞬間、防空棲姫の身体が光り始め、次の瞬間には光の粒子となって少女の身体に吸い込まれていった。
(コレデ…助カッテ……クレ……レバ………)
そこまで思った防空棲姫の意識は、闇へと落ちていった。
………
……
…
「ウ…ン………」
防空棲姫の意識が戻ると、気づけば見知らぬ島の砂浜にいた。山の方には鎮守府のようなものが見えるが、人の気配が全く感じられないことから、どうやらここはかなり前に放棄された前哨基地のようだ。
そこで防空棲姫はふと疑問に思った。
(アレ?ナンデ私ハマダ存在シテイルノ?)
深海棲艦にとって他の深海棲艦に魂や記憶を授けるということは、『
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