612部分:第八十八話 四騎士その二
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第八十八話 四騎士その二
「それもなんだよ。パスタなんだよ」
「種類も多いのですか」
「イタリア人は浮気性なんだよ」
デスマスクは上機嫌に笑いながら話した。
「一種類のパスタじゃ満足できないんだよ」
「そうみたいだな。それにしても」
ミロはここであらためて周囲を見回してみる。各種のパスタをである。
「パスタだけでも充分なだけはあるな」
「マカロニもいいな」
シュラはそれを食べていた。
「ふむ。マカロニウエスタンといえばだ」
「シュラ、貴方の国で撮影していましたね」
アフロディーテはこうそのシュラに対して言った。
「イタリアの西部劇は」
「そうだ。イタリアにはああした西部劇に相応しい舞台はないからな」
「そうですね。それでスペインまで行って撮影していたと」
「そうだ。それにしても」
シュラはここであらためてデスマスクを見て言うのであった。
「同じラテン系としてイタリアとスペインは縁が深いな」
「だよな。歴史もな」
デスマスクの方でもそれはよく自覚していた。それでシュラの言葉に合わせて頷くんどえあった。
「色々と付き合いがあるからな」
「そうだな。ハプスブルク家の関係でもあったな」
ここで欧州随一の名門の名前も出て来た。
「イタリアとスペインはな」
「俺はシチリア生まれでな」
彼の出身はそこであるのだ。
「南の方でな。景色はいいしワイルドだし面白い場所だぜ」
「シチリアか」
カミュがシチリアと聞いて言ってきた。
「あそこはな」
「海の幸は美味いしいい場所だぜ」
「海か。フランスも海が多いが」
「御前の国も烏賊食うよな」
「そうだ、食べる」
それはその通りだというのである。
「しっかりとな。だからこのスパゲティもだ」
「いけるだろ」
「美味いな。それを考えればこのスパゲティはな」
デスマスクも今度はその黒いスパゲティを食べながら話すのだった。見れば誰もがそのイカ墨のスパゲティを美味そうに食べている。
そうしてであった。また言うのであった。
「烏賊の墨がこれだけいいとはな」
「やっとわかったようだな」
「ああ、確かに美味い」
ミロはアイオリアの言葉にしっかりと頷く。
「ギリシアに帰っても食べたいものだな」
「全くだ。このチーズもだ」
アイオリアはチーズも食べている。無論それと共にワインも飲んでいる。やはりチーズとワインの組み合わせは最高のものの一つである。
「いいものだ」
「イタリアの味だな」
サガが静かに言ってきた。
「この味は」
「そうだな。まさにイタリアだ」
アイオロスも言う。
「この味はいい」
「さて、これを食べてだ」
話がここで動いた。
「動くとしよう」
「そうするか」
二人はこう話していた。こ
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