暁 〜小説投稿サイト〜
WHITE ALBUM 2 another story ~もう一つのWHITE ALBUM~
【1話】とめどなく降り続ける雪
とめどなく降り続ける雪[後]
[5/7]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
った月に2回、第2水曜日と第4水曜日に行われる楽しみも今日で6回目となった。
最初に比べてギャラリーも段々増えてきて、その期待に応えるかのように彼女の歌にも磨きがかかってきた。
俺はいつも通り、バイトを終え、その帰り道にあるセブンテンというコンビニで100円のコーヒーを買って、大きな人型の人形”ナノちゃん人形”のあたりへと向かう。
その場所へ着くと、彼女はライブの準備に勤しんでた。
とはいってもアコースティックギターのチューニングと折り畳み式の椅子を設置するだけなのだが、この折り畳み式の椅子が不良なのか開くのが難しいのだ。
俺は彼女に声をかけた。
「REIさんこんばんは。今日も寒いですね」
「あ、深夜くんこんばんは。天気予報によると雪降るかもしれないみたいですよ」
「そうなんですか。なら雪降る前にやらないと・・・ね??」
そう言って俺は彼女の持っていた椅子を渡すように手で合図して、慣れた手つきで椅子を開く。
「いつもごめんね!!でも今週新しいの買うんだっ!」
「いいですよ、女の子が開くには力が足りないでしょうし。こういうのは男の仕事ですから」
「よしっ!じゃあ始めますか!!」
俺は少し下がり彼女のライブの開始を待った。
「REIです!!今日は途中から雪が降るみたいですよ〜。私、REIは冬や雪に関する歌をよくカバーするんですが、今日はオール雪や冬曲にしたいと思います。時間が許す限りお聞きください」
俺は拍手をすると、周りのお客さんも拍手をしだした。
「では聞いてください。Twinkle snow」
彼女が歌いだすと周りの通行人は足を止め、その一部の人は引きつけられるかのように彼女の周りに集まってきた。
彼女の歌はただ磨きがかかっているのではない、人を惹きつけ、聞いた者は引きつけられるそんなような魅力があるのだ。
それはかつての、
森川由綺
(
もりかわゆき
)
や
緒方里奈
(
おがたりな
)
のような有名な歌手、無名ではあるが”届かない恋”や”時の魔法”を歌っている歌手たちと同様に。
彼女はこちらを見ながら歌っている。目がはっきりとあった。その目にはまた切なさがあった。
だが以前の切なさとは何かが違う気がした。
〈そっと、今夜見つけた恋をする気持ちに雪が降り積もる。きっと明日にはまた泣きそうな気持ちを見つけられるのかな〉
すると彼女の視線が俺から誰かへ変わっていることが分かった。俺は彼女の目線の先の人物を見た。
その意外な人物の正体に俺は言葉も出なかった。
私は以前電話で、3月の第2週の水曜日にライブに来るように恋愛に頼まれた。
私は特に予定もなかったので承諾した。前回はほとんど曲を聞けな
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ