提督の麻雀教室・その2
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基本的なゲーム進行の流れを教え、数巡した頃、那珂の手番。
「え〜っ……と、3つずつ、3つずつ、それに……あ!提督、あと1つ揃えば和了りだよ、ホラ?」
「ん?どれどれ…ゲ、お前これ四暗刻テンパイじゃねぇか。」
那珂の手牌を見ると、暗刻が4つ完成。後は雀頭の白がくれば役満・四暗刻の完成だ。
「スゴいじゃない那珂ちゃん、初めてなのに役満テンパイなんて中々揃えられないわよ?」
「え?なになに、那珂ちゃんスゴい事やっちゃったの?」
ルールをしっかりと理解できていない那珂は戸惑った様子で俺と由良の顔を交互に見ている。それともう1人、
「ちょっとぉ〜っ、那珂にばっかり構ってないでアタシにも解るように説明してよぉ!」
と、ルールが分からない川内がむくれている。
「あぁ、スマンスマン。立直、つまりリーチってのはあと1牌揃えば和了りの状態にある時にのみ使える特殊な役でな。」
リーチをかけるには幾つかの条件がある。
1.聴牌(テンパイ)している事
2.ポン・チー・カン等で鳴いていない事※ただし、己の手牌から出したカン(暗カン)は除く
3.持ち点に1000点以上ある事
以上3つの条件が揃って初めて、リーチを掛ける事が出来る。
「リーチの良い所はね、掛けるだけで1翻付くの。だから和了ろうと思えばリーチのみでも和了れるの。」
「ただし、リーチをかけた後は手牌の交換は出来ない。暗カンのみ鳴く事は出来るがな。」
つまり速攻をかけやすいが持久戦に持ち込まれると辛いのがリーチの特徴だ。※あくまで個人の意見です
「ふぅん、それで役満ってのは?」
「役満は麻雀の和了りの中では最高得点に位置する役の総称だ。複数あるが、親なら48000点、それ以外のプレイヤーでも32000点が付く。」
「那珂ちゃんはそれを偶然だけどあと1牌って所まで揃えてたの。スゴいじゃない!」
素人ながらも誉められて悪い気分のする者はいない。那珂は照れ臭そうに頬を染め、エヘエヘと笑っている。
「そ、そんなに誉めないでよぅ。那珂ちゃん恥ずかしい〜。」
しかし、四暗刻テンパイまで初心者で持っていくとは。那珂那珂……もとい、中々侮れない。
「さて、何となくルールは理解出来たか?それなら今度は牌を見せずに普通にやってみるか。」
とりあえず、この局は流れた事にして東二局から仕切り直し。親は俺の左手に座る由良。ドラは發に決まった。
『さて、と。手牌は二・五筒と三萬が対子、七萬が暗刻か。三色か対々和狙いが早いか。』
しかし、問題は親の由良だ。那珂と川内は素人だが、由良は手つきなどを見る限り中々の打ち手のようだ。どういう打ち方をするのか見当も付かない
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