約束の証明
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ティアスが現れ、すぐさま光に包まれて赤色の体に青が加わり紫色の鋭いボディラインとなった。
「メガシンカで真価を発揮する伝説と、融合によってその威容を現す伝説……さあ、決着をつけよう!『にぎりつぶす』!」
「ラティ、『影分身』!」
レジギガスが再び手を伸ばす前に、ラティアスは光の屈折を操って自分の姿を増やす。自身が高速でレジギガスの周りを飛び回ることもあり、向こうの手は空を切る。
「『竜の波動』で攻撃よ!」
ラティアスがレジギガスの背後に回り、銀色の波動を放つ。そのまま直撃したが、レジギガスは倒れるどころか、よろめく様子すらない。そこにいたのか、と言わんばかりに振り向いて手を伸ばす。
ラティアスは避ける。躱すのは難しくないが、『にぎりつぶす』を受ければ確実に致命傷だ。
「今度は『サイコキネシス』!」
エスパータイプの中でも強力なはずのラティアスの念力は、まるで幼子が親を引っ張ろうとしてるように無力で、微動だにしない。ジャックも特に指示をしないということは、本当に効いていないのだろう。
「レジギガスはレジスチル同様の性質を持ってる。あんまりのんびりはしていられないよ?」
「また能力を上げる技を……?」
「いいや、特性『スロースタート』さ。レジギガスは召喚されてから5分間はその本領を発揮できない。攻撃力もスピードも今は半分程度なんだ」
「これで、半分!?」
ラティアスの移動速度にはかなり劣るとはいえ、決して動きは遅くない。威力は既に絶大といえるほどなのに、また全力を出しきれてはいないのか。
「だったら『冷凍ビーム』よ!足と肩、緑色の部分を狙って!!」
「ひゅううん!!」
メガラティアスが口から幾条もの蒼い光線を放つ。緑色の部分は恐らくは植物だ。ならば草タイプの可能性はそれなりにあると見て、その部分を凍らせていく。
「残念、もう一つ教えてあげるよ。レジギガスは伝説の中では珍しいノーマルタイプ!特別な属性を持たないが故に、明確な弱点は存在しない!」
「特に有効なのは格闘技だけ……」
とはいえ、規格外の巨体に例えば『クロスチョップ』などをしても蠅が止まった程度にしか感じられないだろう。そもそもラティアスは格闘技は使えないので詮無きことではあるが。
「このまま五分まで待っててもいいけど、それじゃあまた対策されちゃうかな!レジギガス、『炎のパンチ』!」
レジギガスの腕が燃えていく。それだけで、ストーブに直に当たるような熱気が部屋を包んだ。まだレジギガスはラティアスの影分身を見切ってはいない。振り上げた拳は、本体ではなく分身を殴って空を切ったが異変が起こる。ラティアスの分身が、みるみるうちに形が歪んでいくのだ。
ラティア
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