約束の証明
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」
レジスチルの体を赤いオーラが覆っていく。ゴーストタイプの『呪い』は相手を呪う黒い呪詛だが、それ以外のポケモンが使った場合は素早さと引き換えに力を上げる赤い呪詛となる。
畏れずメガクチートがレジスチルに挑みかかり、その二つの牙で鋼に噛みついた。鋼と鋼がぶつかり、砕ける音がする。
だがそれは、レジスチルの体が砕けた音ではなかった。クチートの顔が苦痛に歪み、一歩下がる。ジャックには、クチートの二つの顎の歯が砕けているのが見えた。ジェムにも、レジスチルの体が凹みすらしていないのを見て理解する。
「あははっ、その程度の攻撃力じゃ僕のレジスチルは倒せないよ!」
「なんて固い身体……!」
「今度はこっちから行くよ、『チャージビーム』!」
レジスチルが両手を重ねて突き出すと、そこから一本の電撃が放たれる。威力も攻撃範囲も大したことはなく、クチートは二つの顎を重ねて防いだ。電流が体に流れるが、痛手ではない。
「また最初は手加減した攻撃?」
「いいや、ここからは本気の本気だよ。『チャージビーム』で攻撃した時、自分の体内にも電気を溜めることで自分の特攻を上げることが出来る……さあもう一回だ!」
再び掌から放たれた一条の電撃は、さっきよりわずかだが太く速くなっていた。クチートが弾くが、体に流れる電流で動きがわずかに鈍る。
「だったら攻撃力が上がりきる前に攻めるわ!クー『火炎放射』!!」
クチートは、二つの顎を開く。二口に炎が溜まっていき、放たれるのは強烈な炎。メガシンカして顎が増えたことによって、『炎の牙』を遠距離技に昇華させる奥義。
レジスチルはまた電撃を出すが、その威力では相殺しきれず、鋼の体が炎に包まれる。表情はやはり一切伺えないが、鋼タイプに炎技は効くはずだ。
「お見事、単に攻撃力が上がっただけじゃなく、苦手な遠距離戦も対応できるようになったんだね。――でもまだ甘い!『アームハンマー』だ!」
「っ、『アームハンマー』!?」
クチートとレジスチルの距離は離れている。『噛み砕く』や『火炎放射』を避けるそぶりを見せなかったことから、レジスチルの移動速度は遅いはずだ。ならば直接攻撃技の『アームハンマー』は当てられないはず……だが、ジェムとクチートは警戒する。
レジスチルは炎に包まれる腕を一度両方後ろに下げ、反動をつけるように前に伸ばす。そう――本当に、その腕がゴムのように勢い良く伸びた。さながら『炎のパンチ』と化した拳が、金属を加工するプレス機のようにクチートを襲い、後ろへ吹き飛ばす。
「クー!!」
「確かに鋼には炎がよく効く。だけどレジスチルの防御力はおいそれとは突破できない。下手な攻撃は全て跳ね返すよ!」
「だけどクーはまだ戦えるわ。それに
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