約束の証明
[12/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
!」
ラティアスの氷を、レジギガスはだらりと下げた腕を燃やして溶かしていく。それでもラティアスは一心不乱に冷気を放ち続ける。凍って解けて、その繰り返し。動きを封じるには至らない。そしてジャックの仕掛けた罠が発動する。
「15,14,13,12,……なぁーんちゃって、0だ!『ギガインパクト』!!」
「えっ……ラティ!」
ラティアスもジェムも、ジャックの言葉を信じたが故完全に虚を突かれた。冷気を放つのは止めたが、動き出しは確実に遅くなった。
一方、ジャックのレジギガスは力を開放するときをずっと待っていた。完全に力を開放したレジギガスは並の速攻型のポケモンを優に超え、音速に近い速度さえ出せる。かつて大陸を動かしたとさえ言わしめた剛腕の動きは、振りかぶっただけで衝撃波を発生させ、部屋全体をびりびりと振るわせた。
3対の瞳も完全にラティアスを捕えている。後はただ単純に拳を振るだけでラティアスは蚊トンボのように撃墜される。
直後、バトルピラミッド全てが震撼するほどの衝撃が発生した。
「……そんな」
驚愕の表情を浮かべ、倒れたポケモンを見やるのは――
「どうして、レジギガスが倒れたんだ!?」
レジギガスの体は、殴りかかろうとした瞬間にバランスを崩して転んだ。右腕に溜まっていた超莫大なエネルギーが暴発し、他ならぬレジギガス自身に大ダメージを与える。ラティアスも衝撃波の影響は受けたが、大したダメージにはなっていない。
「今よラティ!ありったけの力で『竜の波動』!!」
「ひゅううううううん!!」
残り全てのエネルギーを使い、銀色の波動がレジギガスの右腕を狙う。『ギガインパクト』のエネルギーが暴走して壊れかかった腕は、罅だらけのガラスを小突いたようにばらばらになった。レジギガスが咆哮し、起き上がろうとした動きが止まる。戦闘不能だ。
「レジギガスが、負けた……」
「勝った……やったよラティ、みんな!」
レジギガスの体が光になって消え元のレジアイスレジスチルレジロックに戻る。その3体もうつ伏せに倒れ、力を無くしていた。メガシンカを解いたラティアスを、バトルを終えた常として抱きしめる。
ジャックは3体をボールに戻しつつ、ジェムに歩み寄り、手を伸ばした。
「まずはバトルピラミッド攻略おめでとう。そしてありがとう。一生忘れないバトルが出来たよ」
「こちらこそありがとう。昔からジャックさんが色々教えてくれたおかげよ」
ジェムは当然師匠の手を取り、固い握手を交わす。するとジャックの手の中には何か小さな硬いものがあった。ジャックは目くばせして、ジェムにそれを渡す。
「ピラミッドキングに勝利した証だよ。これを君に
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ