初めてのS級クエスト
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いてきている俺たちを見ながら村人たちの元へと向かった。
「ただいま戻りました」
「おおっ!!二人とも無事だったか」
木々が先程までよりも深くなった場所、上から見ると木の葉で中の様子が隠れそうな、そんな場所にカノッコ村の人たちは隠れていた。
「ん?その子たちは?」
帰ってきた二人を温かく出迎えた白髪の老人、彼は彼女たちの後ろについてきていた俺たちを訝しげな目で見ていた。
「依頼を受けて来ました、蛇姫の鱗の魔導士です」
「!!君たちが?」
先の二人と同様に驚愕しているおじいさん。だけど、彼は前の少女たちとは違い、俺たちを見た後その表情が和らいでいく。
「以前何かで見たような気がするのぅ」
たぶん大魔闘演武の際に、どこかの魔水晶で見たのかもしれない。それを記憶の片隅に覚えていた老人は、任せて大丈夫と考えてくれるらしくことの次第を話してくれる。
「え?たったの五人ですか?」
しかし、話を聞いていて思わずキョトンとしてしまった。なぜならこの村を占拠しているのはわずか五人の賊らしいからだ。てっきりもっと大人数で襲ってきたと思っていたんだけど、これには驚きしかない。
「最初は四人だったんですが、あとから一人合流してきたらしくて・・・」
村に襲撃してきた際は四人だったが、つい最近・・・他のギルドの人が討伐に来た時に聞いた話だと一人増えて五人になっているとのことだった。
「その五人がとにかく強くて・・・」
「人数が少ないから逃げてくることはできたんだけど・・・」
老人が話している間にその後ろへとやって来ていた村の大人たちが悔しそうな表情でそう言う。
「でも五人って・・・」」
たかが五人と侮りそうなところではあるが、その人数で今まで多くの敵を退けてきたと考えるとかなりの強敵であることが容易に想像できる。
「一度様子見に行った方がいいかもしれないわね」
「僕もそう思う〜」
「私も賛成です!!」
口頭だけでの情報ではどれくらいの山賊なのか想像できないところがある。なので、シャルルたちの言う通りどんな人物か見に行く必要があると思う。
「俺が見てくるよ。ウェンディたちは見張りをお願い」
「うん!!わかった!!」
見つかりにくくするために少人数の方がいい。それに、全員で行くともし山賊たちが村人に危害を加えようと企てていたら守ることができないし。
「セシリー、行くよ」
「わかった〜」
いつでも逃げれるようにと逃走にセシリーを連れ、山の麓にある村へと降りていく俺たち。
「俺って・・・女の子ですよね?」
「えっと・・・言いにくいんですけど・・・」
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