初めてのS級クエスト
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か?」
なんで命乞いされているのかわからないので説明が欲しく、土下座をやめてほしいところなんだけど二人は一行に聞き入れてくれず頭を上げてくれない。
「あの・・・何か勘違いしていませんか?」
「かん・・・違い?」
困り果てているとウェンディが後ろから顔を覗かせそう言う。それを聞いた少女は恐る恐る顔を上げてキョトンとした顔をしていた。
「私たち、あなたたちを殺したりなんかしませんよ?」
「え・・・そうなんですか?」
エンジェルボイスだからなのか相手の心を徐々に開いていってくれる天竜。ここはしばらく彼女に任せることにしようか、俺たちが割って入るとまたややこしくなりそうだし。
「山賊たちじゃ・・・ないんですか?」
「違いますよ!!」
あらぬ誤解を受けていたことに驚愕して少女の声が大きくなる。でも、二人はそれに怯えるようなことはなく、俺たちの顔をゆっくりと見回しホッと一呼吸置く。
「なんだ・・・違うんだ・・・」
「女の子しかいないじゃん」
「おい!!」
なんとなく山賊=男の印象があるから、女の子だと候補から外されるのは同意できるんだけど、女の子しかいないというのは聞き逃せない。確かに女子率は高いけども!!
「うん!!みんな女の子だから心配しないで」
「山賊じゃないからね」
「ウェンディ!!シェリア!!」
落ち着けるためなのはわかっているんだけど、二人までそんなことを言うのは悲しすぎる。俺の扱いって一体どうなっているんだろうか・・・
「ここにいると危ないですよ」
そして、誤解が解けたのと同時に注意をしてくる女の子。それを聞いてある推測が頭の中を過った。
「もしかして二人はカノッコ村の人?」
「え?えぇ・・・」
話の流れやここまで危機感を持っていることから彼女たちは俺たちに依頼を出したカノッコ村の人なんじゃないかと思って尋ねてみると、やはりその通りだった。
「あたしたち、依頼を受けてきた蛇姫の鱗の魔導士です」
「「えぇ!?」」
シェリアの言葉を聞いて目玉が飛び出るのではないかというほど驚いている二人。驚きすぎ驚きすぎ。
「姉ちゃん!!こんな子どもばっかりで大丈夫なの!?」
「で・・・でも魔導士だし・・・」
今まで何人も失敗していることは村全体で把握しているはずだから、俺たちみたいな子どもが来たら不安になるのもうなずける。二人ともこちらを見ながらコソコソと何か話しているのがその証拠だろう。
「他の皆さんはどちらにいるんですか?」
「・・・こ・・・こちらです」
一瞬迷いが生じたようだったが、信じることにして他の村人たちの元へと案内してくれることになった。でも、前を歩く二人の不安はなくなることがなく、チラチラと付
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