初めてのS級クエスト
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ことなんだけど、元々山で活動していた組織が降りてきたと推測されるからそう呼んでいるんだろう。でも、山賊なら山賊らしく山で活動していた方が動きやすいと思うけど・・・なんで近くの村を乗っとるなんて真似したんだ?
「あたしたちでそんな奴ら倒しちゃうもん!!」
「うん!!悪い人たちは懲らしめないとね!!」
シェリアに乗せられてかウェンディまでテンションが上がってきている。レオンに負けたくない気持ちは大いに賛同できるけど、二人が気合い入ってるとドジッてしまいそうで怖いところがある。だからといって、抑えようとしても収まるとは思えないしどうすることもできないんだけど。
「山にいるっていうのはいいんだけどさ・・・」
助けを求める依頼主のいる場所を探して山の中を彷徨いているんだけど、どこもかしこも木ばかり。人がいるようには思えないんだけど・・・
「!!」
そう考えながら人の匂いを探っていると、木の上からある匂いがすることに気付いた。
「危ない!!」
「「キャッ!!」」
先を行く二人を後ろから押し倒す。その真上、二人の頭部があった場所を銃弾が通り過ぎていく。
「そこか!!」
銃弾の匂い、飛んできた角度からおおよその居場所を突き止め水の手の平サイズのボールを作り出し投じる。
ゴンッ
「うわあっ!!」
鈍い音とともに木々を折りながら人が落下してくる。依頼内容にあった山賊かと思い捕まえようとしたが・・・
「え?」
動き出そうとした体をすぐさま止める。
「子ども?」
木から落ちてきた、俺たちを狙い撃ちしてきたのはどうみても子ども・・・俺たちよりも小さいことから、山賊の手先とは到底思いないんだけど・・・
「いってぇ・・・何すんだよ!!」
「それはこっちのセリフ!!」
受け身を取る技術などなかったようで、激痛の走る部位を押さえながら怒鳴り散らしてくる少年。いやいや、先に仕掛けてきたのは君だから怒鳴りたいのはこっちなんだよ。
「アロワ!!」
しかし、なぜこの子が攻撃を仕掛けてきたのかわからずどう処理しようか考えていると、俺たちの後ろから少女の声が聞こえたので振り返る。
「あ・・・」
俺たちを見て立ち止まる少女。シェリアと同い年くらいかな?そんな印象を与える彼女は、しばらく立ち止まった後、何かを決心したように脇を通りすぎていき地面にお尻を着けたままの少年を抱き締める。
「大変失礼なことをしてしまい申し訳ありません!!お願いですから殺さないで」
それと同時に地面に膝をつけ頭を垂らし涙ながらに命乞いをしてくる少女。少年の方も彼女に無理矢理頭を下げさせられており、あまりのことに目を点にしている。
「えっと・・・」
「頭を上げてもらえません
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