19話「犬さん、輸送部隊で内政チートする」
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……。
あと、600人も暇人がいるのは、モーニャンの一声で全て理解できた。
「もう、秋だし?
作物の収穫シーズン終わったから暇な人が多いんだよ。
ご飯美味しい季節だよね……でも、冬になったら大変だから、薪もたくさん用意しなきゃ……。
カカスの実も栄養たっぷりだから、今のうちに集めると贅沢な越冬ができるよ?」
『敵軍に有利な時期だぁー!?』
『よく考えたら、森の恵みがある時期だからやばいよ!犬さんー!』
その問題は後だ……次は何をすれば良いんだっけ?
獣人の集団を率いる経験が少なすぎて分からん。
この前の包囲殲滅陣は、叔父の傭兵団を釣って、罠に誘い込むだけだったから命令を聞く少数の獣人がいれば成功させる事ができた。
まず、部隊編成をやらないと駄目だろうか?
大量の少人数チームを編成し、それをさらに纏める者を配置しないと、組織は機能しないと聞く。
なら、こう語ればいいだろう。僕は化合弓を聖書のごとく、うやうやしく掲げて――
「部隊を編成し終わったら、略奪に行くぞ!お前たち!
偉大なるモフモフ神は言われた!
モフモフな未来を守るためならば、ゴブリンから略奪しても良いと!
これは聖なる戦いである!
この戦いで死んだとしても、モフモフな天国に行ける!
だがっ!生き抜いて最後の最後まで戦い抜けば!
死後に、もっとモフモフな天国に行けるんだ!」
『将来の異種族対立の原因になりそうな発言をしちゃだめぇー!』
『モフモフ神は平和な神様だおー!』
『ゴブリンを皆殺しにしなかったら、未来への禍根になってしまうな……うむ』
「おお!なんて頼もしい預言者様なんだ!」
「これが神に選ばれた特別な獣人……!?」
「ただの三歳児じゃないぞ!やっぱり神の子なんだ!」
こうして僕は――新興宗教団体モフモフ教の預言者になった。
気分は海を切り裂いたモーゼさん。きっと、人間から見たらカルト宗教団体の長扱いされると思う……虚しい……。
輸送部隊も、戦闘部隊も、十人で一つのチームを組ませて動きやすいようにした。
山や森という地形は、集団の力を殺しまくるし、機能的に動ける少数チームの方が良い。
輸送部隊の長はモーニャン。
戦闘部隊の長は僕。50人を犬班、狼班、狐班、猫班、狸班の5つに分けて、ホワイトは狼班のリーダーだ。
『経験少ないのに無茶している犬さん』
『ほとんど輸送部隊だらけな件』
早く、なんか指揮とれるスキル来いっ……!
待ち伏せ作戦なら兎も角、長期間、部隊を統率するのって、どうすれば良いんだっけ……?
僕は、一人で戦う事が多かったから、こんなに大人数になると困った。困ったぞ。
しかも、モーニャンがまだまだ有難いツッコミを入れてくれる。食い意地が張っているおかげで、有効なアドバイス
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