19話「犬さん、輸送部隊で内政チートする」
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「さっきの話と矛盾するような……?
お姉ちゃんには理解できないよ……?
たくさん荷物持たせたら、お腹が空いて苦しいよ?」
「僕達、獣人は耐久力とパワーに優れている。
だから、無茶をしても良いんだ。
怪我しても治るし、靴があるから、もっと無茶できる」
「荷物運びだけなら……他の皆も手伝ってくれるかも?」
「それは良いな。
ゴブリンの集落をたくさん焼き払って略奪する予定だから、大人をたくさん集めてくれ。
腹いっぱい食わせてやるぞ!」
「はぁーい!ワァン様ー!
今年はたくさん美味しいご飯食えるって宣伝してきまーす!」
『なんて酷い義勇軍』
『史実の偉人の真似はらめぇー!』
それにしても、走って遠ざかるモーニャンの尻尾は良い。
動く度に、大きな尻尾が右に左に揺れて、抱きつくたくなる。
あれは良い尻尾だ。
〜〜〜〜〜〜〜〜
……モーニャンが大人を集めたら……600人くらい集まった。
総人口の7割近くがここにいる計算になる。
「「預言者様ぁー!」」
「「腹いっぱい食わせてくれる新しい支配者に万歳ー!」」
しかも、何だ。僕は宗教の指導者みたいな異名をつけられてしまった。
モフモフ神とやらを復活させるために、宗教団体を作る予定だが……まだ教義も決めてないし、布教もしてないのに、なぜこうなった……?
今の僕はイエス・キリストさん……?
「なぜ、僕が神……じゃなくて、預言者である事を知っているんだ!
そこのお前!言ってみろ!」
近くに居た八百屋のお兄さんが、新鮮なキャベツを手に持って、戸惑いながら答えてくれた。
「セ、セバスチャンさんが言ってました、はい。
ワァン様に神が憑依しているって。こういう人物を世間では預言者って言うらしいって、はい。
あ、これ、キャベツです、美味しいです、はい」
「それは分かった……でも、お前ら、日々の仕事はどうしたんだ?
嫌なら半分くらいは帰ってもいいぞ?
希望するなら、戦闘部隊に配属しても良いが?」
『さりげなく、戦闘員を増やしたい犬さんであった』
……結局、皆、輸送部隊や雑用志願だった……。
敵軍とほとんどガチで殺し合う予定はないけど、なんて弱気な獣人なんだろう。
この前、叔父の傭兵団を包囲殲滅陣した時はやる気満々だったのに、戦ってくれるのが村の不良達だけとか……情けないにもほどがある。
『モーニャンが……敵の数は40万と言いまくったせいだと思うな……』
『50人 VS 40万と聞いて、輸送部隊に志願してくれるだけ良い方だお……』
いや、その理屈でも負担を若者だけに押し付けるのは良くないぞ……。
僕が敗北する素振りを見せたら、すぐに食料を持つだけ持って逃げそうだな……こいつら
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