18話「犬さんの義勇軍」
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主様は自分で狩りをして、贅沢な生活をしているから分からないかもしれませんが……ここらへんの農民は節約するために、年に2回しかパンを焼かないのです。
保存が効く硬くて不味いパンなら、消費量を抑える事ができますしな。
前の領主様が報酬にくれるパンは石膏入りで、食物ではありませんでしたし」
「貧乏って本当に辛い!?」
「まぁ、これからは狩猟の制限を無くせば、肉を食えますし、なんとかなるでしょう」
「狩猟の制限?」
「主様の父上が作ったルールですぞ。
許可なく狩猟したら奴隷にされるのです」
なんて酷い悪法だ。
狩猟なしで生活しろとか、獣人にモフモフを禁止するのと同じくらい酷い行為だぞ。
当然、僕の言葉は決まっている。
人間が決めた悪法は、消滅させてOK。今は僕が領主なのだから。
「そのルールは今日で廃止する!」
「おお、さすがは主様。
これで新鮮な肉と木の実を食べ放題。
それでは……精力がつく蛇酒はどうでしょう?」
「三歳児にエロを期待すんな!」
「羊の生肉もあるよー。解体したばっかりで美味しいよー。
生肉って癖になるけど健康に良いってお爺ちゃんが言ってた」
「モーニャン!それは焼いてから配布するんだ!
寄生虫が入ってたらどうする!?」
……この集団で、勝てるんだろうか……?
技能スキルで強化された僕一人の方が役に立つ可能性があるような……?
統率関連のスキルが欲しい……。
『諦めちゃ駄目だ!』
『犬さん、集団戦をやれる贅沢な機会に恵まれているんだお?
ちゃんと指揮して、犬さんの負担を軽減しないと過労死するお』
【犬さんは社畜スキルを得た】
【廃棄しました】
【内政チート】「情報網が欲しいなら、商人が一番!」
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