17話「犬さん、化合弓を作る」
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ど、なるほど……主様は本当にすごいお方ですなぁ。
思考が現実逃避して、全く理解できませんぞ、今の光景」
「僕以外には出来ない行為だから、理解しても意味はない」
「さいですか」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
液体状のアルミニウムを型枠に入れて冷ます。
これで化合弓の軽いフレームの完成だ。更なる軽量化のために魔力を込めた指先で削り、アルミニウムを貫通して、たくさん穴を開ける。
さらに、このフレームに、事前に作ったケーブルと滑車を組み合わせれば最強の弓の完成だ。
銃弾より矢の方が補充しやすいし、銃弾は火薬が破壊力を決めるが、弓矢は筋力・弓・魔力・技術・風・矢の6要素が射程と破壊力を決めるから、僕にはこれが丁度いい。
土台となるフレームは、木製でも良かったかもしれないが、それだと耐久力が落ちるし、アルミで良いやと思った。
「ほうほう……この弓は両端に滑車がついていて変わっていますなぁ。
どのような特徴があるので?」
「……この滑車とケーブルが一番の特徴なんだ。
まぁ、説明するより、一度使ってみてくれ」
僕は三歳児用の小さな弓を、ホワイトへと渡す。
「これまた軽い弓ですなぁ……人間辺りなら喜ぶと思いますぞ」
「ほら、矢だ。適当に工房の外にいる難民ゴブリンにでも当ててくれ」
そう言って、僕が骨の矢を渡すと、すぐにホワイトはケーブルに矢をつがえて構えた。
彼女は難民ゴブリンをその視線で探す。
そして気づいたようだ。この化合弓の最大の利点に。
「なるほど……滑車とケーブルを付ける事で、矢を構えた状態でも、テコの原理で、ほとんど体力を使わずに矢をホールドできるという訳ですか。
これなら手が震えずに済んで、命中率が上がって便利だと思いますぞ」
ホワイトが言いながら目標を見つけ、矢から手を離す。
ケーブルが激しく動き、矢にエネルギーを与えて高速で飛ばす。
シュトン、という音とともに、矢は難民ゴブリンの頭へと吸い込まれて貫通した。
『ホワイトは元戦士長の家系ですぞ!』
『弓矢の訓練もしていて偉い合法ロリなんだお!』
「いやはや……これは良いですなぁ……。
狙撃に便利なので、拙者にも一つ作ってくださると嬉しいのですが?」
「この弓を量産したら……不良達も戦力になるかな?」
「素人向けの良い弓だから、一週間ほど訓練すれば使い物になるでしょう。
これなら狙いを付けやすいでしょうし」
「従来の弓になれている奴は何人にいる?」
「拙者を入れても……5人くらいでしょうなぁ……。
前の領主様のせいで、弓を使う大人の大半は、奴隷として売り飛ばされたと聞きます。
拙者も、売り飛ばされて、あっちこっちで酷い目に合いました。
『凌辱エロゲー』とか、『性奴隷』とか、『AV女
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