17話「犬さん、化合弓を作る」
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話が進まないから、優しい僕はさっさと答えてやる事にした。
「今、三歳児用の弓を作っているんだ。
次の戦に絶対に必要だからな」
「ほぉ、弓ですか……作っているのがパンティーや、靴、金属、矢ばかりのようですが……?」
「まぁ、見ていれば分かる」
僕は喋りながら、1枚の薄い黒いパンティーを糸と糸を組み合わせて超高速で作り上げて、ホワイトに渡した。
生地が薄いせいで、耐久力はないが、その代わり涼しいはずだ。夏用にぴったり…… 『今は秋ですぞ』
「なるほど主様は、黒色が好きですか。
アダルトな趣味ですなぁ」
『へ、変態だぁー!』
『犬さんがパンティー作って、女性に渡す変態になったぁー!』
お前らだって、覚醒前の僕を誘導してパンティー作らせまくっただろ!
僕だけ変態扱いするのは良くない。
それに僕は必要だからやっているだけだ。
細工スキルは、色んな道具を製造できて汎用性が高い良スキルなんだぞ。
パンティー専用の職人スキルは要らんのだ。
「それで主様?
矢はともかく、弓の完成品がないようですが?」
「もう少し待ってくれ、今、素材を作っている最中なんだ」
僕は金属の塊に、手を当て念じた。
内部に含まれる成分は、事前に邪神どもに調べさせてある。
この中にアルミニウムがあるんだ。
今の設備では絶対にアルミニウムを精錬する事は不可能だが――魔導学スキルを用いて行う『魔の法則』は不可能を可能にし、結果を先取りできる。
まず、目の前のアルミナAl2O3という物体に、氷晶石を加える過程を省き、結果だけを取り出す。
【2000度で溶ける物体が、900度で溶けるようになりました】
そして、溶鉱炉に入れて加熱して溶して……固体を液体にする。
この液体を電気分解する過程を省き――結果だけを取り出すと、アルミニウムの完成だ。
【スキルスロットが一時的に一つ使用不能になりました】
魔導学による魔の法則は、過程を消し飛ばし、結果を作り出すことができるんだ。
……スキルスロットが規模に応じて、一時的に使用不能になるし、1年以内に、アルミニウムを作れる設備を揃えないと、魔の法則の呪いで死んじゃうけどな、僕。
『おいこら待て、大量の電気を使わないと精錬できない代物だ!』
『犬さんのスキルは、いつも非常識すぎるお……』
「はて……?その物体は銀ですかな?」
「黄金より遥かに価値がある物体で出来ているよ。
軽くて、耐久力もって素敵な金属なんだ。名づけてアルミニウム」
大量の電力を生産するのが大変な時代だと、王室でしか扱えないような超希少金属なんだ……現代地球だと価値が激減して1円硬貨に使われちゃうくらい安いから……今じゃ笑い話にしかならないなぁ……。
「なるほ
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