暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
仲良き事は善き事かな
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ミ箔を被せて焼く。ムラなく焼きたいなら、焼き上がりの15分前位に向きを変えると良い。焼き上がりのチェックは串を刺して何も付いてこなければOK。焼き上がったら熱い内に仕上げ用のブランデーを半分塗る。冷めたら残りの半分を塗る。これで完成ではあるのだが、美味しく食べるには寝かせた方がいい。型から外してラップで包み、ビニール袋などに入れて口を縛り、冷蔵庫で寝かせる。最低でも1週間位は寝かせた方が仕上げに塗ったブランデーが生地に馴染んで更にしっとりとして美味くなる。今回は2週間近く寝かせたものを大和と鳳翔さんに出している。

「ん〜っ、しっとりしてて美味しい!」

「そうね、ブランデーの香りがとても良いアクセントね。」

 二人は顔を綻ばせながら美味しそうにブランデーケーキを食べている。と、

「おぉ、やはりここじゃったか。武蔵ぃ、おったぞ?」

 何やら扉の方から喧しい声が。

「提督よ、邪魔するぞ。」




 やって来たのは利根と武蔵、それに筑摩。先程大和を置き去り(?)にして飲みに行ったという二人が、もう一人を引き連れてやって来たのだ。

「いや〜、武蔵と街に出て飲んでいたのだがな?飲み足りないという事で鳳翔さんの店で飲み直そうと思ったのじゃ。」

 かっかっか、と笑いながら語る利根。座るなりブルーベリー酒をソーダ割で頼み、ジュースのようにゴクゴクと飲んでいる。

「私は一人だったので鳳翔さんのお店でお夕飯にしようと伺ったのですが、もう閉まっていて、どうしようかと思っていたら利根姉さんと武蔵さんに出くわしたんです。」

 照れ臭そうに笑う筑摩はみかん酒をロックでチビチビと嘗めながら、鳳翔さんが持ってきていたお総菜をつまんでいる。

「それで、『どうせならば大和も誘おうぞ!』と利根が言うんでな。探していたのだが……迷惑だったか?」

 武蔵が申し訳なさそうに頬をポリポリと掻きながら大和に尋ねている。

「べっ、別に?迷惑って事もない事も……ない…けど。」

 大和はそっぽを向いたまま、ブツブツと言いながらミルクティーを啜っている。さっきまで寂しがっていたクセに、素直じゃねぇなぁ。見ると鳳翔さんも肩を震わせてクスクスと笑っている。結局その日は明け方近くまで5人の話に華が咲いて飲み明かしていた。翌日、珍しく寝坊して赤面していた鳳翔さんを見た、と艦載機の妖精さんから聞いたが、俺は知らんと誤魔化しておいた。

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